オートノミー (曖昧さ回避)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/06 04:41 UTC 版)
オートノミー(英: Autonomy、独: Autonomie、日: 自律、中: 自主權)とは、元々「自分で自分に自身の法を与える者」という古代ギリシア語に由来する概念で、一般に、自主(性)・自律(性)・主体(性)・自治・自治権・自主権・自己決定権などを意味し、政治・道徳・哲学・心理学・医学・宗教・法・人事・人権など幅広い分野において、複数のそしてそれぞれ異なる、または複合的な意味をもつ基礎概念である。
オートノミーの日本語訳として、日本において主に用いられる用語(と派生概念)のうち、代表的なものを以下に要点としてまとめる。
各種のオートノミー
政治・社会学における
概念として「自治」
具体として「自治体」、「自治区」、「自治領」、「自治行政区画」
権利として「自治権」、「自律権」(内部事項については自主的に決定できる権能)
法学・医学における
概念として「自主」
- 「自主」の対義語として「従属・強制」
- 「自主」の主客転倒で「不随意・自動」
具体として「自主性」、「自己決定」
権利として「自主権」(例:関税自主権)、「自決権」
- 「自己決定権」を保障するためのプロセスとして「インフォームド・コンセント」
民族の権利として「民族自決権」
哲学における
概念として「オートノミー」
カントの言う、他者からの「自主」と内なる「自律」と理想としての「自立」から成る「オートノミー」
- 内心の欲求に対する「自律心」
道徳的権利(Moral rights)として「人格権」、「内心の自由」、「安詳恭敬」
心理学における
概念として「自立」
- 「自立」の対義語として「依存」
概念として「自律」
- 発達心理学の、成長期における「自律性(「善悪の判断と自己抑制)」の発達過程。
宗教における
- 神権に基づく自由の概念からの宗教・教会自治
「教会自治権」、「自治教会」、「教区管轄権」
人事における
「職権」
- 業務上の役職地位に与えられた範囲で主体的に決断を下せる権利・職能
関連項目
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