オレンジ (楽器メーカー)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/19 06:06 UTC 版)
   オレンジ (Orange Music Electronic Company) はイギリスのエレクトリックギター用、PA用アンプの製造会社。特徴的な、明るいオレンジの素材でキャビネットを覆っていることで有名。
歴史
オレンジは1968年にロンドンでクリフォード・クーパーにより設立された。オレンジアンプとPAはここで製造された。当初はレコーディングスタジオとして始まり、ジョー・ミーク (Joe Meek)が彼のバンド「ミリオネアーズ」で使用したIBCミキシングコンソールを特徴としていた。
1968年秋、クリフはハッダーズフィールドに拠点を置くマタンプ(創設者マット・マティアスの名に因む社名)に、クリフのデザインによるオレンジ用100W級真空管アンプを発注。アメリカの工場は米国市場向けのスピーカーキャビネットだけを製造し、真空管アンプはイングランド製である。
オレンジアンプは当初ギター用スピーカーキャビネットに合うよう、中/小出力のアンプヘッドであった。最も有名なアンプはOR120で、これは文字のかわりに各コントロールの説明を図案で示していたため、「グラフィック」モデルと呼ばれた。後のOD120にはマスターボリュームを付けた「オーバードライブモデル」もある。多くのアンプはイギリスのメーカー マーシャルやハイワットでの使用で有名な「EL34」真空管を使った出力回路に基づいており、これはアンプヘッドとスピーカーキャビネットの分離した形式で利用可能である。
1970年代、ミキサー部はトランジスタ、パワー部は真空管というハイブリッドPAも製造。近年は、ベースアンプや他のオーディオアンプと同様の、スピーカーとアンプが一体になったコンボアンプも製造している。
1990年代後半から2000年代前半、AD15/12やAD30といった全真空管アンプで大成功を収めた。A級回路で単一スピーカー、15W出力のAD15/12は現在生産されておらず、強く求められている。近年にはAD30を独立2チャンネル化したAD30TCモデルが発売されているが、依然として大きなコントロールノブを持つ、シングルチャンネルのモデルを探し求めるユーザーも多い。
オレンジは2001年にトランジスタ回路のクラッシュシリーズを発表、2004年には新たなロッカーシリーズを発表した。このシリーズは5つの異なるモデルからなる。ロッカー30は増幅管を2本使用したA級回路で伝統的ブリティッシュ・ロックサウンドを実現。1x12サイズのコンボで入手できる唯一のアンプである。ロッカーヴァーブは同様の回路だが、追加のゲイン部を追加し、より今日的サウンドになっている。両方リバーブ付きである。ロッカーヴァーブは50Wヘッド(6V6増幅管x4)と100Wヘッド(EL34増幅管x4だが、6L5や6550に変更可能)が用意されている。2006年、新たな2機種を発表。使いやすさと高音質、低価格で人気を博した、小さく持ち運び可能なタイニー・テラーと、200W(6550増幅管x6)、内蔵アッテネーターを備え、より現代的用途に向けたサンダーヴァーブ200である。後者は50W出力のサンダーヴァーブ50という小型のタイプも用意された。
著名なユーザー
- トニー・アイオミ(ブラック・サバス)
 - ブラッド・ウィットフォード(エアロスミス)
 - ジ・エッジ(U2)
 - ノエル・ギャラガー(オアシス)
 - ピーター・グリーン(フリートウッド・マック)
 - ジェレミー・スペンサー(フリートウッド・マック)
 - ジミー・ペイジ(レッド・ツェッペリン)
 - ポール・コゾフ(フリー)
 - ジョー・ペリー(エアロスミス)
 - ジェイムズ・ルート(ストーン・サワー、スリップノット)
 - オマー・ロドリゲス・ロペス (マーズ・ヴォルタ)
 - 坂本慎太郎(ゆらゆら帝国)
 - 真鍋吉明(the pillows)
 - 岡野昭仁(ポルノグラフィティ)
 - 大木伸夫(ACIDMAN)
 - 田渕ひさ子(ナンバーガール、bloodthirsty butchers、toddle)
 - 345(凛として時雨)
 - NAOTO(ORANGE RANGE)
 - YOH(ORANGE RANGE)
 - 三原健司(フレデリック(バンド))
 - 椎名林檎
 - 忌野清志郎(OR120、OTR80、AD15)
 - 福山雅治(主にテレビ番組に出演した際に使用)
 - 三澤勝洸(パスピエ)
 - MISA (BAND-MAID)
 - KANAMI (BAND-MAID)
 - 丸山隆平 (関ジャニ∞)
 - Y.K.C (Coldrain)
 
アンプの現行機種
- サンダーヴァーブ200 (Thunderverb 200)
 - 全真空管のギター及びベースアンプヘッド。
 - タイニーテラー (Tiny Terror)
 - 15W/7Wのコンパクトな真空管ギターアンプヘッド
 - ロッカーシリーズ (Rocker Series)
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- ロッカーヴァーブ100 ヘッド
 - ロッカーヴァーブ50 ヘッド
 - ロッカー30 ヘッド
 - ロッカーヴァーブ50 コンボ
 - ロッカー30 コンボ
 
 
- ADシリーズ
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- AD140ツインチャンネル ヘッド
 - AD30ツインチャンネル ヘッド
 - AD30リヴァーブ コンボ
 - AD30ツインチャンネル コンボ
 - AD5シングルチャンネル コンボ
 
 
- スピーカーキャビネット
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    オレンジのキャビネットは、アメリカ合衆国向けはアメリカで製造されている。 
    
- 1 x 12 - セレッションG12ヴィンテージ30 (60W)
 - 1 x 12 - セレッションG12K-100 (100W)
 - 2 x 12 - セレッションG12ヴィンテージ30 (120W)
 - 4 x 12 - セレッションG12ヴィンテージ30 (240W)
 - 4 x 12 HP - セレッションG12K-100 (400W)
 - 4 x 12 AD (アンディ・ダンロップシグネチュア) - セレッションG12ヴィンテージ30 (240)
 
 
- クラッシュシリーズ (Crush Series)
 - 
    トランジスタの練習用コンボ。他の製品ラインとは違い、イングランドでは製造していない(2007年の時点では、韓国国内で製造されていた)。 
    
- クラッシュ10
 - クラッシュ15
 - クラッシュ15リヴァーブ
 - クラッシュ30リヴァーブ
 - マイクロ・クラッシュ
 - クラッシュ20ベース
 - クラッシュ35ベース
 
 
- ベース・レンジ
 -  
    
- AD200Bヘッド
 - 4 x 10 スピーカーキャビネット
 - 1 x 15 スピーカーキャビネット
 
 
オレンジ・カスタムショップ
オレンジ・カスタムショップはハンドワイアードの真空管アンプを設計・製造している。
- レトロ50 ヘッド
 - AD50 ヘッド
 
外部リンク
「オレンジ (楽器メーカー)」の例文・使い方・用例・文例
- オレンジエード
 - 1かごのオレンジ
 - オレンジの花が咲いている
 - その男の子は,オレンジ色の紙からカボチャの形を切り抜いた
 - シトロンはオレンジと似ているがちょっと違う
 - オレンジ6個
 - レモン,オレンジなどの柑橘類
 - この器具はオレンジを絞るためのものです
 - オレンジを半分に切る
 - オレンジゼリー
 - オレンジジュース1杯
 - 何箱かのオレンジが汚染されていることが判明した
 - テーブルの上にはオレンジが10個あり冷蔵庫にはもっとある
 - じゃ,アイスクリームそれともオレンジジュースにする?
 - 彼女はオレンジを食べていた
 - オレンジジュース
 - オレンジ色の服
 - ジョギングの後オレンジジュースを1杯飲んでさわやかな気分になった
 - 熟したオレンジ
 - オレンジの房
 
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