ウェゲティウスによる記述
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/02 02:10 UTC 版)
ウェゲティウスの『戦術書』(De Re Militari)には以下のような記述がある。 歩兵の投擲兵器は、11インチないし1フィートの鉄製で三角形の鋭い穂先を持った投槍で、ピレス(piles)と呼ばれた。一度盾に突き立つと引き抜くことが困難であり、また力と技術の備わったものが投擲すれば、簡単に皮鎧を貫いた。 (歩兵の)武器はスパタと呼ばれた大振りの剣とセミスパタ(semispathae)と呼ばれた小ぶりの剣、さらに盾の裏の凹面に五本の小さな投槍を格納し、これを最初の突撃時に投擲した。彼らはまた二本の投槍を持ち、大きい方の投槍は、長さ5.5フィート(約170センチメートル)の柄と、長さ9インチ(約23センチメートル)で先端部は三角形の鉄製の穂が組み合わせてあった。これはかつてはピルム(Pilum)と呼ばれていたが、現在ではスピクルム(spiculum)として知られている。兵士はこの武器を特に習熟させられ、力と技術の備わったものが投擲すると、歩兵の盾や騎兵の皮鎧を貫くことも珍しくなかった。小さい方の投槍は、三角形の先端を持つ穂が長さ5インチ(13センチメートル)で、柄の部分は3.5フィート(100センチメートル)だった。これはかつてヴェリクルム(verriculum)と呼ばれたが、現在ではヴェルタム(verutum)として知られている。 なお、ウェゲティウスの記した盾に格納する投槍は、プルムバタ(plumbatae)と呼ばれる投げ矢である。
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