インデペンデンシアの座礁(グルエサ岬の海戦)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 03:44 UTC 版)
「イキケの海戦」の記事における「インデペンデンシアの座礁(グルエサ岬の海戦)」の解説
チリ艦「コバドンガ」は、追撃してくるペルー艦「インデペンデンシア」のほうが大型で喫水も深いことに着目し、水深の浅い沿岸を航行することで逃走を試みた。追いついた「インデペンデンシア」との間で砲撃戦が始まったが、「インデペンデンシア」の砲手の練度は低く、3時間かけても「コバドンガ」を撃沈できなかった。 そこで「インデペンデンシア」のモーレ艦長は、「コバドンガ」に対して衝角攻撃を行うことを決心し、2度にわたって艦を突進させたが浅瀬に阻まれて成功しなかった。グルエサ岬付近で3度目の衝角攻撃をかけた際に、ついに「インデペンデンシア」は暗礁に乗り上げてしまった。「インデペンデンシア」はたちまち浸水で右舷に傾いた。敵艦が罠にかかったのを見た「コバドンガ」は反転して砲撃をしかけ、「インデペンデンシア」も使用可能な砲で応戦しながら離礁を試みた。「インデペンデンシア」のモーレ艦長は復旧不能と判断するに至り、自沈を命令したが、弾薬が侵入した海水で湿っていて発火しなかった。 そのうち、「ワスカル」が救援に駆け付け、これに気付いた「コバドンガ」は再び逃走を開始した。「ワスカル」は「インデペンデンシア」の離礁を試みたがやはり不可能で、あらためて「コバドンガ」を追跡したが、日没を迎えて結局は捕捉できなかった。「インデペンデンシア」のところへ戻った「ワスカル」は、「インデペンデンシア」の乗員と搭載砲を収容したうえ、船体に火を放って処分した。「インデペンデンシア」の戦死者は18名で負傷者は5名、「コバドンガ」の戦死者は4名、負傷者は3名だった。
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