イタコになる修行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/23 15:02 UTC 版)
イタコは、先天的もしくは後天的に目が見えないか、弱視の女性の職業であった。日本の東北地方に多く見られる習俗・民間信仰で、夏の恐山大祭(青森県)で行われるものが特に知られている。青森県の「津軽のイタコの習俗」と秋田県の「羽後のイタコの習俗」は、国の選択無形民俗文化財となっている。 盲目や弱視の女性がイタコになったのは、かつては生活の糧を得るためという事情もあった。第二次世界大戦の終結、高度成長期などを経て、日本の生活環境も大きく変化していった。と同時に、厳しい修行を必要とするイタコに敢えてなろうとする者も極めて少なくなっていった。そのため、現役のイタコのほとんどは高齢者である。 堀一郎によれば、目が悪い子供はイタコの師匠に米、炭を持って入門し、1年から3年、あるいは4、5年ほど、板の間の板を打って祓いの文句、オシラ祭文を習う。そしてスキルが上がった後、ダイジュユリ、デンジュ、ユルシ、ウズメソと呼ばれるいわゆるイニシエーションを行って、一週間程氏神社にこもってから仕事をする。
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