アーサー伝説との関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/11 21:29 UTC 版)
「クラウ・ソラス」の記事における「アーサー伝説との関連」の解説
キトリッジが「光の剣」の物語群の類話としたのはアーサー王伝説の作品『アーサーとゴルラゴン』である。この一遍には「光の剣」は登場しないが、既述したように「女性にまつわる唯一の物語」というモチーフが共通する。 眠れる巨人 光の剣が他人が触れられると大声をあげて眠る巨人を起こすというモチーフが、「女性にまつわる唯一の物語の原因」系のアイルランド民話に見られる点について、アーサー伝説の接触を示唆するダーヒー・オーホーガン(アイルランド語版)の考察がある。 光の剣の民話には、眠れる巨人伝説をもつ人物ギアロイド伯(英語版)(ジェラルド伯)が登場する異本があったと考証がされているが、史実上のジェラルド伯は、アーサー王伝説に深く傾倒した一家の出身であった。 自分の剣が仇 また、アイルランドやスコットランド民話の光の剣には、「自身の剣で倒される」モチーフが顕在するが、これはアーサー伝説でもみられ、アーサーの剣エクスカリバーをモルガン・ル・フェイが愛人のアコロンに渡してアーサー殺害をもくろんでいる。ただし湖の婦人の介入で無事に終わる。エクスカリバーが輝く剣という描写は、流布本版『メルラン物語』等にみられる。 聖杯の剣 20世紀初頭の論文などをみるとアーサー王物語 の漁夫王のもたらす「聖杯の剣」は、アイルランドの海神マナナーンの剣に対応し、民話の「光の剣」に同じであるなどという言及も散見される。
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