アルファベットと発音
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 16:08 UTC 版)
アルファベット発音a[ɑ] 舌が後ろよりのア、当時の表記ではaとoがときおり混同した。 ā[ɑː] 上記aの長音 æ[æ] ǣ[æː] 上記æの長音 b[b] c[tʃ] あるいは[k]と発音する。現代の表記では[tʃ]の音を表すときに上にドットをつけて ċ とすることもある。 cg[dʒ] d[d] ð/þ[θ] 有声音の間に挟まれたときは[ð]と発音する。二者は別の字だが区別なく使われる。 e[e] ē[eː] 上記 e の長音 ea[æɑ] 後母音の前のc, g, scが[tʃ], [j], [ʃ]と発音されるのを表すeと混同しないように注意。 ēa[æːɑ] 上記eaの長音 eo[eo] eaに同じ ēo[eːo] 上記eoの長音 f[f] 有声音の間に挟まれたときは[v]と発音する。 g[g] 異音に[ɣ], [j], [dʒ] がある。[j]と[dʒ]の音を表すときに上にドットをつけてġとすることがある。またアイルランドに由来するȝの字体(yogh、音は同じ)が使われることがある。 h[h] [ç, x]の異音がある。 i[i] ī[iː] 上記iの長音 ie[ie] īe[iːe] 上記ieの長音 k[k] あまり使われない l[l] m[m] n[n] 後ろにgが来て-ngとなったときは[ŋg]と発音する。 o[o] ō[oː] 上記oの長音 oe[ø] 合字のœも使われる ōe[øː] 同上 p[p] q[k] 直後に来るuと一組で[kw]の音を表すがあまり使われない。 古英語ではcƿあるいはcwと書く。 r[r] 詳しい音価は確定していないが現代の英語と同じ[ɹ]か、ふるえ音の[r]とされる。 s[s] 有声音に挟まれたときは[z]と発音する。 sc[ʃ] 異音に[sk]がある。 t[t] u[u] ū[uː] 上記uの長音 ƿ[w] 現代の表記では代わりにwを用いる。 x[ks] [xs ~ çs]と発音されたという説もある y[y] ȳ[yː] 上記yの長音 z[ts] まれにtsと音が並んだときに使われる(beztとbetst、ともに[betst]と発音する。意味はbest)。 二重子音のðð/þþ、ff、ssは有声音に挟まれても有声音にならない。
※この「アルファベットと発音」の解説は、「古英語」の解説の一部です。
「アルファベットと発音」を含む「古英語」の記事については、「古英語」の概要を参照ください。
- アルファベットと発音のページへのリンク