アミノ酸による不斉増幅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/13 15:34 UTC 版)
アミノ酸などの生体物質を有機分子触媒として用いる不斉増幅は、地球上のホモキラリティーの原因解明へ向けたアプローチとして注目を集める。Blackmond らは、ニトロソベンゼンによるプロピオンアルデヒドのα-アミノオキシ化がプロリンに触媒され、そのときに用いるプロリンの ee よりも生成物の ee が向上することを報告した。 セリンクラスターも、ホモキラリティーの原因の有力な候補である。Córdova らはアミノ酸を触媒とする不斉アルドール縮合の研究の中で、セリンが不斉増幅をともなう触媒作用を示すことを報告した。さらに、アミノ酸の触媒下、グリコールアルデヒドの誘導体を反応させて糖質(テトロース、ヘキソース)を得るアルドール縮合において、不斉増幅が起こることも見い出している。
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