アカオニガゼとは? わかりやすく解説

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アカオニガゼ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/19 03:33 UTC 版)

アカオニガゼ
分類
: 動物界 Animalia
: 棘皮動物門 Echinodermata
: ウニ綱 Echinoidea
: ガンガゼ目 Diadematoida
: ガンガゼ科 Diadematidae
: アカオニガゼ属 Astropyga
: アカオニガゼ A. radiata
学名
Astropyga radiata
(Leske, 1778)[1]
和名
アカオニガゼ (赤鬼甲蠃)
英名
red urchin
fire urchin
false fire urchin
blue-spotted urchin

アカオニガゼ(学名Astropyga radiata)は、ウニの一種。長い棘をもつ大型種で、インド太平洋熱帯から亜熱帯海域に分布する。

分布と生息地

干潮時の浅場にも生息するが、乾燥の危険もある。

アフリカからハワイ諸島オーストラリアまで、インド太平洋熱帯から亜熱帯海域に広く分布する[1]。日本では房総半島以南の温暖な海域で見られる。通常水深10 - 30 m、最深70 mの砂地、礫地、サンゴ礁ラグーンに生息する。多くの個体が密集している場合もある[2]

形態

白みの強い個体
オレンジ色の個体

直径は最大20 cmと大型で、体は扁平もしくは上側がわずかに凹む。棘は最大4 cmで、五角形のように並んでおり、棘の無いV字型の領域がある。棘の無い部分は赤く、虹色の青い点が並び、残りの部分と棘の色は、赤褐色から紫、暗褐色、黒色など様々。棘は長く中空である。棘には二種類あり、短い方が有毒。肛門は突出し、茶色で先端が暗い。稚ウニの棘には横縞があり、成体になっても残ることがある[2][3]

生態

主に夜行性で、海藻を食べる。口は下側の中心にあり、5本の強力な歯がある。光に敏感で、天敵の影を検知すると棘を向ける[3]。雌雄異体であり、精子を水中に放出する。受精後、幼生は浮遊生活を送り、成長した後着底し、変態して稚ウニになる[3]

他の生物との関わり

本種の棘には毒があるため、小さな生物は身を守るため棘の中に着くことがある。甲殻類ではオニガゼヤドリエビやガンガゼエビなどのエビ、ゼブラガニなどのカニが見られる。キメンガニ属の一種は身を守るため本種を背負う事がある[3]センネンダイテンジクダイ科、キリンミノなどの幼魚が棘の間に生息することがある[2]

人との関わり

棘の毒は強力で、刺されても命には関わらないが痛みを伴う[4]。美しい体色の為、観察対象になる。

出典

  1. ^ a b Kroh, Andreas (2024). Kroh A, Mooi R (eds.). "Astropyga radiata (Leske, 1778)". World Echinoidea Database. World Register of Marine Species. 2024年2月19日閲覧
  2. ^ a b c Massimo Boyer. “Red sea urchin”. World Database of Marine Species. SeaDB. 2012年7月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月19日閲覧。
  3. ^ a b c d Maran, Vincent (2010年11月11日). “Astropyga radiata (Leske, 1778)” (French). DORIS. 2024年2月19日閲覧。
  4. ^ Meet the Biting, Stinging Creatures of 'Kings of Pain'”. 2024年2月19日閲覧。

関連項目




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