むつ燧岳火山の活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 02:14 UTC 版)
燧岳の基盤岩は、新第三紀の火山岩・堆積岩からなる。その一つである大畑層は、約3000万年前の火砕流堆積層である。 第四紀には、まず矢筈山(626.7メートル)から噴出した旧期火山体が作られた。その上に、燧岳を中心に3度にわたって噴出した新期火山体が積み重なった。新期と旧期は浸食の度合いによって区別される。旧期の火山には深い谷が刻まれており、新期火山は未だ浸食が進まずなだらかな地形になっている。 新期の噴出物は、南から東へ海岸の大畑(おおはた)まで幅広く広がり、北西にも海岸の易国間(いこくま)まで細長く伸びる。これは1から3期に分けられ、1と2は山体を広く覆う火砕流、3は山頂付近の溶岩を作った。 新期第1期の噴火は、燧岳の東にカルデラを作った。これを東に開いて浸食を進めたのが、大赤川・小赤川である。 第2期では、約80万年前に燧岳の南で佐藤平火砕流を起こした。その後に、高橋川火砕流が約77万年前にかぶさった。また、北西に易国間火砕流が流れ出た。 第3期には火砕流がなく、約60万年前に出た溶岩が今の燧山山頂を形成した。約50万年前に溶岩が黒森山を作り、これが最新の火山活動となった。 歴史時代に噴火の記録はない。
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