【分隊支援火器】(ぶんたいしえんかき)
Squad Automatic Weapon (SAW)
機関銃のうち、移動する歩兵に随伴して、その支援火力として用いるものをいう。
ほぼ軽機関銃とコンセプトが一致するが、射撃位置を固定して継続的な制圧射撃を行うだけでなく、歩兵とともに突撃できるだけの機動力が重視される点が従来の機関銃と異なる。
多くの火力を敵にぶつけ、敵に頭を上げさせないことで味方の行動の自由を図るため、自動小銃と比べてフルオート射撃での安定性を求められる。
また、自動小銃との弾薬の共通化も重要視されている。
持ち運びの容易な軽量さが重視され、この用件を初めて満たしたのはBARだといわれている(ただし、最初から支援火力として設計されたわけではなく、連射の継続に難があった)。
従来の軽機関銃以上に軽量さが求められるため、FALベースのFALOや、G3ベースのHK11など、自動小銃を改設計したものが多い。
こういった簡易的な分隊支援火器をLSWと呼ぶこともある。射撃継続力を犠牲にして、調達や運用の容易さを追及した機関銃といえる。
逆に、最初から分隊支援火器として設計された銃としてミニミやMG4が挙げられる。LSWに比べれば重くかさばるが、頑丈に造られており制圧力は高い。
MG34やM60などの汎用機関銃がこの用途で使われることもあったが、1挺あたり2名で運用されるこれらの機関銃では移動に多少の不自由さがあるため、それよりもやや小型のものが用いられることが多い。
「分隊支援火器」は意訳であり、直訳の「分隊自動火器」で呼ばれることもある。
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