ひげ伸ばし競争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 03:52 UTC 版)
北米やイギリスでは、職場の同僚や友人、学生たちなど、男性のグループが、口髭を伸ばす競争をすることがある。これは、誰が一番早く、あるいは一定の期間内で最も立派な、手入れされた口髭を伸ばせるかを競うものである。こうした競争は、チャリティ資金集めのために行われることもあり、参加者はそれぞれのスポンサーから提供された募金を寄付する。ルールは様々であるが、競争の決着がつく前に口髭を剃ってしまうと供託金が没収される(寄付される)ようになっていることが多い。 "Movember" は、毎年11月に開催されるチャリティ・イベントで、男性の健康問題、特に前立腺癌について、意識を高めることを目的としている。 1970年代初めまで、MLBの野球選手はめったにひげを伸ばすことはなかった。ひげを伸ばさない習慣は19世紀から広まったものであったが、20世紀初めには口髭や他のひげを蓄える選手は極めて稀になっていた。ロン・バーグマン(Ron Bergman)著『Mustache Gang』に詳細が記されているところによると、オークランド・アスレチックスのオーナーだったチャーリー・フィンリーは、チーム内でひげ伸ばし競争を行った。その結果、1972年のワールドシリーズでアスレチックスが、当時ひげを禁じていたシンシナチ・レッズと対戦したときには、前代未聞の「ひげ面 対 堅物 (the hairs vs. the squares)」の対戦であると報じられた。1970年代前半のアスレチックスの活躍も一助となったのか、世間のファッションが変化したのを受けて、その後は野球選手の間にも、ひげを伸ばすことが一般的になっていった。
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