そそ坊主(ばうず)
読み方:そそぼうず
- 宝暦明和の頃、江戸に「そそ坊主」とて笠に「そそそ」と三字書き、女神たる弁天堂の建立勧化を名としたる乞食坊主あり。祭文やうの呪を唱へ、其終りに「そそそ」と口早に云ひ、又「如意宝珠そそそ」など、女陰にかけたるらしきことを唱へしに因り、当時の俳優芸妓幇間等これに擬したる猥褻の俗謡を作りてうたふこと流行せり。これより前、浅草観音境内にて講釈の席を開きし志道軒の「マラ坊主」といへる名、評判高かりしより、其対照にとて「そそ坊主」出でたるならんか。文政版の『傾城客問答』には「そそ坊主」と題して「そそそれが嵩じて、わしや弁天様へ、頼みやんす恋中を、そそそれが嵩じて」とあり。
- そそ坊主。宝暦明和の頃江戸にそそ坊主とて笠に「そそそ」と三字書き女神たる弁天堂の建立勧化を名としたる乞食坊主あり。祭文やうの咒を唱へ其の終りに「そそそ」と口早に云ひ又「如意宝珠そそそ」など女陰にかけたることを唱へしにより当時の俳優芸妓幇間等これに擬したる猥褻俗謡を作りて唄ふこと流行せり。これより先浅草境内にて講釈せる志道軒の「まら坊主」の名高かりしにより其の対照にとてそそ坊主出でたるならんか。因に蔵春洞主人氏は右語を淫語ならずと否定せられたり。
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