秀逸
秀逸とは、抜きん出て優れている、という意味の表現。他と比べて抜群によくできているということ。「秀逸な作品」「秀逸なネタ」「秀逸な回答」「秀逸な演技」というふうに、基本的に「作品」や「言動」の評価に用いられる表現である。(「秀逸な人」「彼は秀逸だ」というような人物評価には普通は用いられない)。
秀逸の「秀」の字は「秀でる(ひいでる)」とも読み、ひときわ上手いことを意味する。秀逸の「逸」も、「優れている」という意味合いをもつ字である。たとえば「逸品」「逸材」、あるいは「逸早く(いちはやく)といった表現に同じ字義が見いだせる。
つまり「秀逸」は、同じ(「すぐれる」という)意味の字を並置したタイプの漢語表現である。「優秀」や「卓越」などの語と同様である。
「逸」の字はもともと「逃げる兔」を意味する会意文字である。しかし、そこから「秀逸」の意味を「(逃げる兎が)枠の外に出るほど優れている」という解釈に無杉つけるのは無理があるのではないかと思われてならない。
しゅう‐いつ〔シウ‐〕【秀逸】
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