ごもっとも
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 20:54 UTC 版)
豆をまく後ろで、すりこ木や杓文字、すり鉢などを持ち、「鬼は外、福は内」の掛け声に合わせて「ごもっとも、ごもっとも」などと相槌を打つ風習が存在するが、ほとんどは家族ごとの伝統として受け継がれていてあまり知られていない。北海道、長野県、石川県、福井県、京都市、長崎県などの一部で地域的な伝承が見られるほか、深志神社(長野県松本市)、重蔵神社(石川県輪島市)、正覚院(石川県羽咋市)、知恩院(京都府京都市)、興福寺(長崎県長崎市)、有川神社(長崎県南松浦郡新上五島町)などの社寺でも行われている。 この風習に関連して以下のような行事もある。 長泉寺節分会(宮城県角田市) - 福男が福豆を撒いた後、年男が「ごもっとも」と叫んで、豆を拾おうとする人の股間にすりこ木を押し当て、厄落とし、五穀豊穣、子孫繁栄を願う。 三峯神社「ごもっともさま」(埼玉県秩父市) - 「福は内」と豆をまく後ろで、先にしめ縄を巻き、根元にみかん2個を下げた巨大な棒を「ごもっともさま」と叫んで突き出し、五穀豊穣・大漁満足・夫婦円満・開運長寿・子授けを願う。 浅草寺節分会(東京都) - 大きな杓文字をあおぐ「ごもっともさん」という役が鬼とともに登場する。 手熊・柿泊のモットモ(長崎県長崎市) - 異装の「モットモ爺」を中心とした3人組が家々を訪問し、豆まきとともに「もっともー」と叫びながら、床を激しく踏み鳴らし、杖で激しく突いて、なまはげのように子供たちを驚かせる。
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