こうい‐きはん〔カウヰ‐〕【行為規範】
行為規範(こういきはん)
1985年の国会法改正を受けて、衆議院と参議院では、政治倫理綱領とともに国会議員の行為規範を定めることにした。政治倫理綱領と行為規範は、国会における規則として、それぞれの議院で議決される。国会議員は、これらの規則を遵守することが求められている。
政治倫理綱領が抽象的な表現で政治倫理のありかたを示しているのに対し、行為規範は、政治倫理を確立するという観点から、国会議員の模範行動を具体的に規定している。例えば、特定の役職についている国会議員の兼職を禁止することなどが盛り込まれている。
国会議員が行為規範に違反した合、国会の政治倫理審査会を開いて、政治的または道義的な責任があるのかどうかについて審査し、適切な勧告を行う。しかし、政治倫理審査会は過去に3回開かれたに過ぎず、議事進行が非公開で行われるため、実効性は薄いと考えられている。
自民党の鈴木宗男議員が外務省に不当な圧力をかけていたことが明るみになったことを受けて、政治家が官僚に不当な働きかけをしてはならないという規定が新たに盛り込まれる予定だ。
ちなみに、政治倫理綱領と行為規範の条文は「衆議院手帖」や「参議院手帖」にも記載されているが、政治家本人がいつも自分の心に置いているかどうかは定かではない。
(2002.03.15更新)
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