がん治療作用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 08:45 UTC 版)
ラパマイシンの抗増殖効果として、PI3K/Akt/mTOR経路の阻害があげられる(mTOR=哺乳類ラパマイシン標的蛋白質/mammalian target of rapamycin)。また血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の発現を抑制して、血管内皮細胞の増殖や管腔形成を抑えるとされる。最近では、腎移植を行う予定の患者にラパマイシンを投与したところ、カポジ肉腫の進行が抑制されたことが確認されている。また、ドキソルビシンとラパマイシンとを併用したマウスに対する治療では、AKT陽性の悪性リンパ腫が不活性化されたことが示されている。 パノビノスタットはメイヨー・クリニックによる研究で、ラパマイシンと共に使用することで、相乗効果的に膵癌細胞を不活性化させる事が判明している。研究では、この組み合わせにより、培養された膵癌細胞の内、最大で65%が不活性化されると判明した。なおラパマイシン誘導体にテムシロリムス(Temsirolimus/商品名トーリセル・腎細胞がん治療薬)がある。
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