かみ合い率
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/04 01:00 UTC 版)
法線ピッチを短くして歯数を増やすと、同時にかみあう歯の数が増える。これにより回転の伝達が円滑になり、また歯にかかる力が小さくなる。一組の歯の接触点の軌跡を接触弧と呼び、ピッチ円周上の歯のピッチである円ピッチで接触弧の長さを除した値をかみ合い率と呼ぶ。インボリュート歯車においては接触点は作用線という直線上を動くため、作用線上での接触している点の移動距離を法線ピッチで除した値になる。 実際に接触が開始、終了する点の位置は、歯先円の直径によって決まる。歯先円が作用線と交わる点が接触の開始および終了点であり、この間の長さをかみ合い長さと呼ぶ。これを法線ピッチで除した値がかみ合い率である。かみ合い率が 1 であれば、法線ピッチとかみ合い長さが同じということであり、ある歯が接触を終了すると同時に次の歯が接触を始める。2 であれば接触を始めた歯がピッチ点に達した時に次の歯が接触を始め、最初の歯が接触を終了する時に次の歯がピッチ点に達しさらに次の歯が接触を始める。かみ合い率が 2 以上になるとかみ合いの開始、終了に伴うトルクの変化や騒音の発生が非常に小さくなる。
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