『聲』の発刊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 06:31 UTC 版)
メンバーの一人神西は、ロシア文学者として「チェーホフ全集」の個人完訳を進めていたが、1957年に病没した(弟子の池田健太郎や原卓也が訳注・解説を引き継ぎ、1960年より中央公論社で刊行された)。 神西の死がきっかけとなって、鉢の木会メンバーが編集人となり、1958年(昭和33年)10月から1961年(昭和35年)1月にかけ、丸善を発行元に大判の季刊文芸誌『聲』(全10号)を発行した。江藤淳の「小林秀雄」や澁澤龍彦の短編創作「キュノポリス(犬狼都市)」、山本健吉「柿本人麻呂」などが掲載され、錚々たる執筆陣と(書き手にとっても代表作となった)充実した内容、加えて篠田一士・佐伯彰一ら当時若手の外国文学研究者による海外文学紹介もあり、大いに話題・啓発を呼んだ。
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