「見よ、恐ろしい炎を」での高音
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 17:04 UTC 版)
「イル・トロヴァトーレ」の記事における「「見よ、恐ろしい炎を」での高音」の解説
第3幕でのマンリーコのカバレッタ「見よ、恐ろしい炎を」で、テノールは楽譜に書かれていない高音ハイCを挿入することが慣例になっている。通説ではこれはロンドン初演時のテノール、エンリコ・タンベルリックがヴェルディの許可を得て創始したとされており、以来テノールのアリアとして最大の難曲の一つに数えられている。 しかし、このハイCを失敗することはテノールにとっての恥辱とも考えられ、しばしば歌手は失敗をおそれて半音下げて歌っている(オーケストラのピッチを半音下げて演奏させる)。指揮者のリッカルド・ムーティはスカラ座での上演に際して「常に作曲者の書いたままを演奏すべし」との原典主義に基づき、ヴェルディの楽譜通りに演奏させて賛否両論を巻き起こした。
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