「症候群」と「〜病」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 05:33 UTC 版)
原因が判明した場合にはその名前が変更されたり、時には他の病名と統合されたりすることがある。一方で原因判明後も長い間そのまま慣用的に使われている「症候群」は多く、逆に「〜病」の名を冠する原因不明の疾患も多くあり、実際には明確な区別がなされていないことが多い。これは遺伝性の症候群で特に当てはまる。 原因が判明したにもかかわらず「症候群」と呼ばれている疾患の例重症急性呼吸器症候群 (SARS)、後天性免疫不全症候群 (AIDS):いずれもウイルス感染が原因の単一疾患であることが判明している。 ダウン症候群:第21染色体のトリソミー(1対2本あるべき染色体が3本ある)による。近年では21トリソミーと呼ばれることも増えた。なお、18トリソミーは別名「エドワード症候群」であったが、こちらはあまり使われない。 原因不明、単一疾患であるかも不明ながら、「〜病」と呼ばれる疾患の例川崎病:小児の急性熱性疾患。原因不明。散発的に流行することから感染の関与が疑わしい一方で、症状の程度や検査所見の傾向にばらつきが大きく、単一疾患であるかも疑わしい。 ベーチェット病:膠原病類縁疾患。特定のHLAに関連することが多いことはわかっているが、原因は不明。 精神科領域においては、扱う疾患のほぼ全てが症候群と呼ぶべき疾患であるため、利便性の問題から症候群とは呼ばず○○病・○○症と言った語を用いる。
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