「ラガニア」はアノマロカリスの胴体ではない(1990年代)
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アノマロカリス・カナデンシスの全身化石。ラガニアとは異り、小さな頭部と扇形の尾部をもつ。 Collins (1996) の見解に基づいたアノマロカリス・カナデンシスの復元図 しかし、その後は再検証や更なる完全な化石標本の発見により、前述の見解は大きく異なる2種のラディオドンタ類の特徴を混同させたものであると分かった。古生物学者デスモンド・H・コリンズ(Desmond H. Collins)は1996年の記載(Collins 1996)でアノマロカリス・カナデンシスとラガニア・カンブリア(=前述のアノマロカリス・ナトルスティおよび2010年代以降のペイトイア・ナトルスティ)というお互い別属の2種のラディオドンタ類を復元した。前者は前部付属肢の形態だけでなく、扇形の尾部・流線型の体・小さな頭部の前方に備わる眼など多くの特徴によって後者(前部付属肢は櫛状・尾鰭を欠き・楕円形の体・巨大な頭部の後方に備わる眼)から区別される。 Collins (1996) は上述の他に、アノマロカリス・カナデンシスの歯の表面にうろこ状の隆起があることも示していた。同時に、アノマロカリスの前部付属肢と「ひし形のペイトイア」が共に保存された化石標本 ROM 51216 も記載され、同一個体に由来と解釈された。アノマロカリス・カナデンシスの口がこれらの発見に基づいて、「表面に隆起が生えたひし形のペイトイア」に復元された。
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