(741081) 2005 LW3とは? わかりやすく解説

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(741081) 2005 LW3

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/25 04:42 UTC 版)

(741081) 2005 LW3
2022年11月23日のGSSRによる2005 LW3とその衛星(下)のレーダー画像
仮符号・別名 2005 LW3
見かけの等級 (mv) 741081
分類 地球近傍小惑星
潜在的に危険な小惑星
発見
発見日 2005年6月5日[1][2]
発見者 SSS[1][2]
発見場所 SSO[1][2]
軌道要素と性質
元期:TDB 2,460,600.5(2024年10月17.0日[3]
軌道の種類 アポロ群[3]
軌道長半径 (a) 1.439 au[3]
近日点距離 (q) 0.772 au[3]
遠日点距離 (Q) 2.106 au[3]
離心率 (e) 0.464[3]
公転周期 (P) 630.345 [3]
(1.726 [3]
軌道傾斜角 (i) 6.021°[3]
近点引数 (ω) 288.676°[3]
昇交点黄経 (Ω) 59.579°[3]
平均近点角 (M) 64.039°[3]
最小交差距離 0.00113 au[3]
(地球軌道に対して)
衛星の数 1
物理的性質
平均直径 400 m[4]
自転周期 3.6 h[4]
絶対等級 (H) 21.89[3] · 21.68[1]
アルベド(反射能) 0.02[5]
Template (ノート 解説) ■Project

(741081) 2005 LW3アポロ群に属する地球近傍小惑星、および潜在的に危険な小惑星(PHA)に分類される小惑星である。2005年6月5日オーストラリアサイディング・スプリング天文台(SSO)で行われているサイディング・スプリングサーベイ(SSS)による観測から発見された[2]2022年11月23日地球からまでの距離の2.965倍(約114万 km)にまで接近し、見かけの等級はピーク時で13等級に達した[1]。接近中は世界中の天文学者によって広く観測され、アメリカ航空宇宙局 (NASA) がカリフォルニア州で運用しているGoldstone Solar System Radar (GSSR) によるレーダー観測により、2005 LW3 から 4 km 離れた距離を公転する直径 100 m 程度の衛星が発見された[6][7]

発見から約20年に渡って仮符号での名称しかなかったが、2024年11月15日小惑星センターから発行された小惑星電子回報「M.P.C. 178916」にて、小惑星番号741,081番が正式に与えられた[8]

物理的特性

2022年11月の Goldstone Solar System Radar による観測から 2005 LW3 の形状が求められ、直径が約 400 m の天体であることが明らかになった。これは、以前に予想されていた直径 150 m よりもかなり大きい[4][7]絶対等級 (H) が21.9等級とすると、このレーダー測定によって求められた直径に基づくと 2005 LW3幾何アルベドは 0.02 と非常に低いことが示されている[5]。これらのレーダー観測により、2005 LW3自転周期が3.6時間であることも判明した[4]

衛星

2005 LW3の衛星は、2022年11月23日から11月27日にかけて行われた Goldstone Solar System Radar での観測結果を解析した天文学者らのチーム[注釈 1]によって発見された。衛星は赤道における大きさが 100 × 50 m となった長い形状になっていることが伺える[4]。2005 LW3 からの軌道長半径は約 4 km であり[4]、これは、2005 LW3ヒル半径(密度を 1.6 g/cm3 と仮定した場合、計算上のヒル半径は約 24 km となる)の約 17% に相当する[5]。この衛星の発見は、2022年12月10日天文電報中央局 (CBAT) にて発表された[4]

脚注

注釈

  1. ^ 衛星の発見に貢献した観測者には、S. P. Naidu、L. A. M. Benner、M. Brozovic、J. D. Giorgini、S. Horiuchi, I. Savill-Brown、J. Stevens、C. Phillips、P. Edwards、そして E. Kruzins が含まれる[4]

出典

  1. ^ a b c d e 2005 LW3”. Minor Planet Center. 2022年12月10日閲覧。
  2. ^ a b c d MPEC 2005-L19 : 2005 LW3”. Minor Planet Electronic Circular. Minor Planet Center (2005年6月6日). 2022年12月10日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n JPL Small-Body Database Browser: (2005 LW3)”. ジェット推進研究所. 2022年12月10日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h Green, Daniel W. E. (2022年12月10日). “CBET 5198: 2005 LW_3”. Central Bureau Electronic Telegram. Central Bureau for astronomical Telegrams. 2022年12月10日閲覧。
  5. ^ a b c Johnston, Wm. Robert (2022年12月1日). “2005 LW3”. Johnston's Archive. 2022年12月10日閲覧。
  6. ^ MPEC 2022-U222 : International Asteroid Warning Network (IAWN) Timing Campaign”. Minor Planet Electronic Circular. Minor Planet Center (2022年10月24日). 2022年12月10日閲覧。
  7. ^ a b Benner, Lance A. M. (2022年12月10日). “Goldstone Radar Observations Planning: 2005 LW3, 1998 SS49, and 2017 QL33”. echo.jpl.nasa.gov. NASA. 2022年12月10日閲覧。
  8. ^ MPC 177253-179246” (PDF). Minor Planet Electronic Center (MPEC). Minor Planet Center (2024年11月15日). 2024年12月16日閲覧。

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