BLU-109 BLU-109の概要

BLU-109

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/26 01:51 UTC 版)

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BLU-109
JDAM キットを装着したBLU-109
種類 地中貫通爆弾
原開発国 アメリカ合衆国
運用史
配備先  デンマーク
フランス
ドイツ
ギリシャ
イタリア
オランダ
イスラエル
サウジアラビア
アラブ首長国連邦
開発史
開発者 ロッキードミサイル・アンド・スペース(LMSC)
開発期間 1985年
製造業者 ロッキード・マーチン・ミサイル・アンド・ファイア・コントロール(LM MFC)
値段 2,126米ドル
諸元
重量 874kg(1,927lb)
全長 2.4m(7ft 11in)
直径 370mm(14.6in)

弾頭 PBXN-109ないしトリトナール
炸薬量 240kg
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概要

1984年アメリカ空軍は、ハブ・ボイド(HAVE VOID)計画に着手した。この計画は、少なくとも6フィート(約1.8m)のコンクリートを貫通できる硬目標攻撃用爆弾の開発を目的としており、翌1985年には、LMSC社に対して発注がなされた。これによって開発されたのがBLU-109である。

BLU-109は、多くの点で標準的なMk.84 2,000ポンド低抵抗通常爆弾(LDGP)と互換性を備えるように設計されており、荷重ラグの間隔も同じく762mm(30インチ)とされている。ただし、貫通力を重視しているため、頭部の設計が変更されたほか、LDGP爆弾の弾体中央部が流線型であるのに対して、BLU-109では円筒形となっている。また、弾体構造もより頑丈になっており、弾殻はニッケルクロムモリブデン鋼(SAE4340; SNCM439相当)製、厚さは約25mmで、これは、Mk.84のほぼ倍に相当する。しかし、このために、炸薬量はPBXN-109ないしトリトナール240kgと、ほぼ半減している。FMU-143信管は後部に装着され、弾着時ではなく目標内部へ貫徹した後に爆発するよう、通常は弾着の60ミリ秒後に炸薬を起爆させるよう設定されている。また、後には再プログラム可能なJPF(Joint Programmable Fuze)や知能化されたHTSF(Hard Target Smart Fuze)も適用されたほか、イギリス軍ではMFBF(Multi-Function Bomb Fuze)、フランス軍ではFEU 80が使用される。貫通力は鉄筋コンクリート換算で約1.8-2.4mとされている。

Mk.84と同様、それ単体で無誘導爆弾として投下することもできるが、レーザー誘導ペイブウェイキットや、GPS誘導のJDAM キットを装着することで誘導爆弾としても用いることができる。各キット装着後の誘導爆弾としての名称は下記の通りとなる。

  • ペイブストライク - GBU-15(V)-31/B, (V)-32/B(GBU-15I)
  • ペイブウェイII - GBU-10G/H/J/K
  • ペイブウェイIII - GBU-24A/B(米空軍), GBU-24B/B(米海軍), GBU-24(V)2/B, GBU-24(V)4/B, GBU-24(V)8/B, GBU-24(V)10/B, GBU-24/E/B, GBU-27/B, GBU-27A/B
  • JDAM - GBU-31(V)3/B(米空軍), GBU-31(V)4/B(米海軍)
  • AGM-130 - AGM-130C(※未配備)
ペイブウェイIII誘導爆弾として投下されるBLU-109

参考文献




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