鍵 (1983年の映画)
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グアム島での興行
若松孝二とスティック・インターナショナルとで[7][8]、『愛のコリーダ』や『白日夢』に倣い、海外編集の手法を取り入れ[7]、日本では現像も不可能なため、香港にネガを持って行き現像した[5]。海外編集版では、日本版で映倫からカットされた田口ゆかりら二組のカップルによる5分間の凄絶乱交シーンも復活[5]。勿論、最大の見どころは松尾嘉代と岡田眞澄のファックシーンだが、計3回あり、2人の性器丸出し他、インサート場面のクローズアップまである[5]。海外編集版は、日本版より長い105分[5]。英語版パンフレットまで作成し、世界を相手のハードコアをアピールしたが[7]、目当てはグアム島への日本人観光客[7]。宣伝用チラシには「松尾嘉代のヘアや、松尾と岡田眞澄の性交場面では両人の性器はもちろん、インサートの性交運動まで映し出されます...日本公開では決して観ることのできないハードな画面が次ぎ次ぎと登場します」などと書かれた[7][8]。日本公開から1年4ヵ月経った1985年4月16日から、アメリカ合衆国・グアム島のデデドシアターで無修正版が公開され大ヒットした[5][6][7]。デデドシアターは当時グアム島にあった二つの映画館のうちの一つで[8]、昼は欧米ポルノを上映、夜10時から連日『鍵』を上映したが、定員500人の客席は日本人新婚カップルを中心に連日満席となった[8]。旅行社はナイトツアーに組み込んだりした[8]。同劇場ではゴールデンウイークや夏休みの観光客を当て込み、1年上映を続けたといわれる[5][8]。
グアム島での無修正上映が、日本でも大きく報道されたため、松尾嘉代と岡田眞澄にマスメディアからの取材が殺到する事態となった[8]。松尾は当時、五月みどりと並ぶ熟女とも[8]、熟女ブームの急先鋒[10]とも評されるお色気女優で[8]、岡田相手にがっぷり四つに組み、デメリットはあまりないはずだったが[8]、松尾の所属事務所は本人への取材拒否と合わせ、「吹き替え」だと突っぱねた[8]。岡田眞澄の方は当時、OLや女子大生からも人気の高いナイスミドルで[1]、良きパパイメージでCMも持っており[8]、デメリットが大きいことから[8]、岡田の所属事務所から若松孝二や東映セントラルフィルムに猛抗議があった[8]。若松プロデューサーや木俣監督も本番があったことを認めたが[8]、松尾や岡田の事務所が法的な手段に出なかったのは、実は二人には、通常相場のギャラよりも多い本番料200万円が上乗せされたギャラ、500万円が支払われたからといわれた[8]。
- ^ a b c d e f 鍵のチラシ - ぴあ
- ^ a b c “鍵”. 日本映画製作者連盟. 2021年5月7日閲覧。
- ^ a b 鍵 - 文化庁日本映画情報システム
- ^ a b c d e f 「雑談えいが情報 『鍵』はどうした? あの『スパルタの海』もとうとうオクラ!?」『映画情報』、国際情報社、1983年11月号、61頁。
- ^ a b c d e f g h i j k “やっぱり本番してた松尾嘉代 ハードポルノ『鍵』の問題シーンを特写 日本人観光客ビックリ グアムでノーカット上映中 岡田眞澄と過激な3発!”. 東京スポーツ (東京スポーツ新聞社): p. 12. (1985年5月1日)
- ^ a b c d e f g h “その気で見れば大興奮? 松尾嘉代の本番ファックをもう一度『鍵』日本再上映へ”. 内外タイムス (内外タイムス社): p. 11. (1985年5月30日)
- ^ a b c d e f g 「NEWS COMPO 本番映画『鍵』 グアム上映のハードな宣伝ビラ」『週刊読売』1985年5月19日号、読売新聞社、32頁。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 「いまごろファックシーンが逆輸入されて 岡田眞澄・松尾嘉代がグアム島"無修正版上映"で大困惑! 2年前に映画化された『鍵』。 国ではウヤムヤにされていたが…」『週刊宝石』1985年5月31日号、光文社、204–206頁。
- ^ 高屋齋 | MOUSTACHE
- ^ a b c 「完全保存版 復刻スクリーンエロス名鑑 『この女優〔15人〕たち あの濡れ場…名シーンをもう一度!…』」『週刊宝石』1992年1月2、9日号、光文社、5頁。
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