装甲騎兵ボトムズ テレビシリーズ終了後

装甲騎兵ボトムズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/28 09:44 UTC 版)

テレビシリーズ終了後

本放送は放送時間の問題等もあり、平均視聴率は高いとは言えなかったが、AT・スコープドッグを始めとした玩具・プラモ関連のセールスが好調であった為、打ち切られる事もなく、4クールの放映を全うした。

テレビシリーズで描かれなかった空白期や、過去の物語が3本のオリジナルビデオアニメ(OVA)としてリリースされ、好セールスを記録した。この人気を受け、外伝的作品『青の騎士ベルゼルガ物語』(小説)、『機甲猟兵メロウリンク』(OVA)が生まれた。さらに1994年には本編の32年後を舞台とする続編『装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端』(OVA)がリリースされた。

海外では混乱期のカンボジアでヒットし、子供たちが戦火を逃れながら電気屋のテレビに集まる光景がみられた[36]

2006年、模型雑誌で連載中の『装甲騎兵ボトムズ・コマンドフォークト』と連動したトークショーにおいて、高橋良輔監督によるボトムズ新作アニメの制作予定が発表され、翌2007年2月のワンダーフェスティバル 2007では仮称題名を『装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ』としてキャラクターやATのビジュアルを公開。夏頃の作品開始を予定し進行中との情報が告知された。スタッフも当時のスタッフのほとんどが集結している。OVAの『レッドショルダードキュメント 野望のルーツ』とテレビ本編の空白期間を舞台として描かれる。2009年1月17日には『ペールゼン・ファイルズ劇場版』が公開された。

2007年からは日経トレンディネットで、『ペールゼン・ファイルズ』などの制作現場やボトムズの次回作の構想を、高橋良輔が制作日誌的な小説にした「新・小説VOTOMSいちぶんの一」を連載中である。

この新アニメシリーズとは別に『日経エンタテインメント!』誌で高橋良輔が小説版ボトムズ・『孤影再び』を連載(「日経キャラクターズ!」誌からの移動)。『赫奕たる異端』の後の時代の物語で、第14回では、ペールゼン・ファイルズについて触れられており、メルキア情報相次官フェドク・ウオッカムの名が出てくる。なお、『孤影再び』を元にした最後のエピソードと謳っているOVA、『装甲騎兵ボトムズ 幻影篇』が2010年3月よりリリースされた。

チャンピオンRED』2008年6月号から2009年7月号にかけて漫画『装甲騎兵ボトムズ CRIMSON EYES』(作画:杉村麦太 )が連載された。こちらは主人公がボトムズ乗りの幼い少女で、クエント人の女傭兵も登場している(乗機はベルゼルガ)。

珍しい例としては、アストラギウス銀河の300年後の様子を描いた高橋良輔による小説『equal ガネシス』(2011年5月に単行本化)が存在する。ここではアーマードトルーパーは「ロボトライブ」と呼ばれるアンドロイド兵士に取って代わられている。

Blu-ray Perfect Soldier Box発売記念としてTOKYO MXで2020年12月27日(BS11では12月29日)に高橋良輔監督が出演する特番『ドキュメンタリー of ボトムズ 異能の系譜』を放送[37]


注釈

  1. ^ 本編のクレジットでは第3話が「美女」。第4話以降最終回まで「ファンタム・レディ」。
  2. ^ ただし、ウド編ラストでは、イスクイが〈組織に〉切り棄てられた事をほのめかしており、コミック版でも平然と見棄てている。
  3. ^ 機甲猟兵メロウリンク』で描かれた終戦間近の惑星ミヨイテでの軍需物資(主にヂヂリウム)強奪事件。
  4. ^ ペールゼンが命名した、生存確率が桁違いに高い生命体の呼称。
  5. ^ 情報漏洩が事実かは不明。
  6. ^ しかもキリコ機はスコープドッグの「ターボカスタム」であったが、リーマン機はターボカスタムでない「コマンダーカスタム」である。
  7. ^ その他は初回戦闘時のプロト・ワン、OVA・本編でのイプシロン。
  8. ^ ただし、劇中では「一般アストラーダ語」とも言われていた。
  9. ^ ただし『太陽の牙ダグラム』において、砂漠が舞台のシーンは全話数の半分にも満たない。
  10. ^ ただしこの時は既にデビューしていたので、レコード会社の契約の都合上、名前を変えて欲しいと依頼した。
  11. ^ 表記は"紀雄"
  12. ^ スポンサーのタカラが本作放送開始の前後に発行した、商品パンフレット『SAK 3D HOBBY』における本作の紹介文でも「10年戦争」との表記があり、これが誤植でない限りは企画段階や初期設定で戦争の期間が10年とされていた可能性がある。
  13. ^ GREAT MECHANICS 4 模型メーカーであったニットー(日東科学教材)が協力しており、ダグラムの1/144モデルは同社から発売されている。
  14. ^ 当初はストライクドッグのキットから改造するためのパーツで、同シリーズのキットを幾つも買って応募する景品扱いだったが、後にフルキットとして発売された。

出典

  1. ^ a b EYECOM Files(編) 編『SFアニメがおもしろい 機動戦士ガンダムから新世紀エヴァンゲリオンまで』アスペクト、1997年。ISBN 4893666436 「この作品のメカがスゴイ! 『装甲騎兵ボトムズ』 氷川竜介」、p.82
  2. ^ a b アニメージュ編集部(編)『TVアニメ25年史』徳間書店、1988年、132頁。 
  3. ^ a b 完全版資料集 1987, p. 20.
  4. ^ a b 完全版資料集 1987, p. 21.
  5. ^ 完全版資料集 1987, p. 22.
  6. ^ バンダイ発行『ENTERTAINMENT BIBLE.5 装甲騎兵ボトムズ ボトムズ大図鑑』やホビージャパン発行『装甲騎兵ボトムズ・パーフェクト3Dブック』では「ニーヴァ」と表記。
  7. ^ 『ボトムズオデッセイ』復刊ドットコム、147頁。ISBN 978-4-8354-5040-7 
  8. ^ 用語辞典”. ボトムズWeb. 2019年9月21日閲覧。
  9. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 『サンライズロボットアニメ大解剖』(2019年1月27日、三栄書房発行)10ページより。
  10. ^ 三栄書房『サンライズロボットアニメ大解剖』10頁掲載の宣伝ポスターより
  11. ^ 炎のさだめ”. ORICON STYLE. 2016年1月9日閲覧。
  12. ^ いつもあなたが”. レコチョク. 2016年1月9日閲覧。
  13. ^ a b 「高橋良輔インタビュー」『日経キャラクターズ!』、日経BP、2005年1月。 
  14. ^ 電撃ホビーマガジン presents 電ホビ.ch in ワンダーフェスティバル2014[夏] - 2014/07/27 11:30開始 - ニコニコ生放送 5:09:11 高橋良輔「最初はやはりですねボトムズっていう名前そのものも否定されて。 最近皆さん知らないんですけど昔はトップレスバーなんつのが有ったんですよ。 あのー、んー、ま無いんですよね。で、それの発展形というか、まあ法律では許されてないんですけどボトムレスバーってのも有ったんですよ。 ですから「えーっそんないやらしいイメージの名前を付けていいの?」っていう当然大反対が有りまして。 あのー、でもまあこれアストラギウスという所で、英語ではなくこういう事で。 只「ボトム」という事に対する言葉のイメージはあのー、かなりひきずりました。ま底辺というか、そういう事ですね」
  15. ^ プラモデルの組立説明書の記述より。
  16. ^ プラモデル『1/24 ATM-09STスコープドッグ』(タカラ・1983)付属解説書の記述による。
  17. ^ 「高橋良輔インタビュー」『デュアルマガジン』第4巻、タカラ丸善、1983年。 
  18. ^ a b TOKYO MX 2020/12/27放映 「ドキュメンタリーofボトムズ 異能の系譜」内での高橋監督のインタビュー
  19. ^ 高橋良輔(インタビュー)「装甲騎兵ボトムズ 最新作登場記念15時間スペシャル!」『WOWOWオンライン』、2011年http://www.wowow.co.jp/anime/votoms/interview/2014年2月24日閲覧 
  20. ^ a b 『ボトムズオデッセイ』復刊ドットコム、144頁。ISBN 978-4-8354-5040-7 
  21. ^ a b c d e 浅子徹一 ほか『アニメージュオリジナル』 3巻、徳間書店、2009年。ISBN 978-4197202683 
  22. ^ 織田哲郎が装甲騎兵ボトムズ「炎のさだめ」を歌ってみた【オダテツ3分トーキング・アーカイブ - YouTube - 2020年2月25日 織田哲郎 T's Corporation 2022年3月21日閲覧
  23. ^ a b EYECOM Files(編) 編『SFアニメがおもしろい』アスペクト、1997年。ISBN 4893666436 はーらん・えりそん「フィルムとBGM」、p.177
  24. ^ a b 「アニメ雑学大事典 連載7」『アニメック』、ラポート、1985年1月、125頁。 
  25. ^ 「アニメQ&A」『アニメージュ』、徳間書店、1985年5月、143頁。 
  26. ^ 『ボトムズバイブル』樹想社、2001年、222頁。ISBN 4877770399 
  27. ^ 松浦晋也 (2007年4月10日). “「レッドショルダーマーチ」の正体が判明する”. 2014年2月24日閲覧。
  28. ^ PIERO UMILIANI - ピエロ・ウミリアーニ - PROBLEMI D'OGGIディスクユニオン(2015/10/17閲覧)。
  29. ^ 『サンライズロボットアニメ大解剖』(2019年1月27日、三栄書房発行)71ページより。
  30. ^ 北海道新聞』(縮刷版) 1983年(昭和58年)4月 - 1984年(昭和59年)3月、テレビ欄。
  31. ^ 秋田魁新報』1986年4月17日 - 1986年6月27日付朝刊、テレビ欄。
  32. ^ 『福島民報』1983年5月17日 - 1984年4月4日付朝刊、テレビ欄。
  33. ^ 北國新聞』1983年4月1日 - 1984年3月23日付朝刊、テレビ欄。
  34. ^ 『北國新聞』1985年2月5日付朝刊、テレビ欄。
  35. ^ 『北國新聞』1985年1月29日付朝刊、テレビ欄。
  36. ^ 岡田斗司夫 『オタク学入門』
  37. ^ 装甲騎兵ボトムズ:特番「ドキュメンタリー of ボトムズ 異能の系譜」放送 高橋良輔監督の裏話もまんたんウェブ 2020年12月15日
  38. ^ a b INC, ©SUNRISE. “装甲騎兵ボトムズ VOL・I STORIES OF THE `A・T・VOTOMS’|作品紹介|サンライズ”. サンライズ | SUNRISE INC.. 2020年12月16日閲覧。
  39. ^ a b INC, ©SUNRISE. “装甲騎兵ボトムズ VOL・II HIGHTLIGHTS FROM THE `A・T・VOTOMS'|作品紹介|サンライズ”. サンライズ | SUNRISE INC.. 2020年12月16日閲覧。
  40. ^ INC, ©SUNRISE. “装甲騎兵ボトムズ ザ・ラストレッドショルダー|作品紹介|サンライズ”. サンライズ | SUNRISE INC.. 2020年12月16日閲覧。
  41. ^ ボトムズWeb”. ボトムズWeb. 2020年12月16日閲覧。
  42. ^ INC, ©SUNRISE. “装甲騎兵ボトムズ ウド|作品紹介|サンライズ”. サンライズ | SUNRISE INC.. 2020年12月16日閲覧。
  43. ^ INC, ©SUNRISE. “装甲騎兵ボトムズ クメン|作品紹介|サンライズ”. サンライズ | SUNRISE INC.. 2020年12月16日閲覧。
  44. ^ INC, ©SUNRISE. “装甲騎兵ボトムズ ビッグバトル|作品紹介|サンライズ”. サンライズ | SUNRISE INC.. 2020年12月16日閲覧。
  45. ^ ボトムズWeb”. ボトムズWeb. 2020年12月16日閲覧。
  46. ^ INC, ©SUNRISE. “装甲騎兵ボトムズ サンサ|作品紹介|サンライズ”. サンライズ | SUNRISE INC.. 2020年12月16日閲覧。
  47. ^ INC, ©SUNRISE. “装甲騎兵ボトムズ クエント|作品紹介|サンライズ”. サンライズ | SUNRISE INC.. 2020年12月16日閲覧。
  48. ^ INC, ©SUNRISE. “装甲騎兵ボトムズ レッドショルダードキュメント 野望のルーツ|作品紹介|サンライズ”. サンライズ | SUNRISE INC.. 2020年12月16日閲覧。
  49. ^ a b INC, ©SUNRISE. “機甲猟兵メロウリンク|作品紹介|サンライズ”. サンライズ | SUNRISE INC.. 2020年12月16日閲覧。
  50. ^ 装甲騎兵ボトムズ DVD-BOX I”. バンダイビジュアル. 2016年1月9日閲覧。
  51. ^ 装甲騎兵ボトムズ DVD-BOX II”. バンダイビジュアル. 2016年1月9日閲覧。
  52. ^ 装甲騎兵ボトムズ DVD-BOX III〈最終巻〉”. バンダイビジュアル. 2016年1月9日閲覧。
  53. ^ 高橋良輔監督による新たな伝説「装甲騎兵ボトムズ 戦場の哲学者」刊行! - マスターファイルブログ 2016年9月9日
  54. ^ 「装甲騎兵ボトムズ」監督、高橋良輔がボトムズ外伝小説を準備中! - マスターファイルブログ 2015年8月31日
  55. ^ 【作品紹介】装甲騎兵ボトムズ 絢爛たる葬列 - 矢立文庫。なお、こちらの本文イラストレーターは「しらゆき」表記。
  56. ^ [1]電ホビ 2020年9月25日
  57. ^ ホビージャパン別冊『モデラーズマテリアルシリーズ6:装甲騎兵ボトムズ』ベルゼルガDT製作記事注釈より。
  58. ^ 装甲騎兵ボトムズ × フィギュアヘッズ コラボレーション特設サイト






固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「装甲騎兵ボトムズ」の関連用語

装甲騎兵ボトムズのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



装甲騎兵ボトムズのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの装甲騎兵ボトムズ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS