公務員試験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/01 01:16 UTC 版)
試験科目
公務員試験は試験の種別によって様々な違いがみられるが、ここでは大卒相当の一般事務職を中心に、試験科目の代表例を挙げる。なお、平塚市など一部の自治体は書類選考方式で、日進市など一部の自治体は従来方式と書類選考方式がある自治体もある。
教養試験(一次試験)
- 一次試験で課される。全問必答、一部選択解答があり、五肢択一式でマークシートが採られている。
- 「数的処理」と総称される数学的・算術的な思考力・推理力を問う問題群があり、論理パズル的な「判断推理」、通常の数学や算術に最も近い「数的推理」、統計表やグラフなどを理解する「資料解釈」、空間観念とも呼称され、空間パズル的な分野「空間把握」に細分化される。
- 出題分野は次の分類が一般的である。
専門試験(一次試験)
- 職種や試験種別により異なり、地方公務員の事務職では課さない場合もある[注 3]。国家III種や地方初級試験の事務系では専門試験がなく、事務処理能力を計る適性試験を実施している。解答は記述式、択一式と記述式の組み合わせなどがある。以下に公務員試験で採用者数最多の「行政職(一般事務職)」試験の出題分野を例記する。
- 技術職は農業工学区分以外の農学系を除いて、数学と物理学が「工学に関する基礎(工学の基礎)」と総称されて概ね必須問題である。出題数は試験により6 - 20問である。技術系の「労働基準監督官B」は、数学、物理学、化学の全40問から32問を選択解答する。
- 試験実施機関によっては論作文、適性検査、面接、口述試験を一次試験で課す[注 4]。論文は日程の都合で一次試験と同時に実施するが、二次試験の成績として採点する場合もある。
- 航空保安大学校の航空管制官採用試験では適性検査も行われる。
二次試験
- 職務に関する専門性、適性、人間性、などを論作文、個別面接、集団面接、適性検査などで選考する。集団討論やプレゼンテーションを採用する自治体も増えており、自己PRや志望動機など指定された項目を事前あるいは試験当日に記入した「面接カード」「エントリーシート」などが多用されている。
- 警察官[13]・消防吏員・海上保安官の採用試験では身体検査の一環として体力検査が行われる。
三次試験
- おもに地方公務員試験で実施され、個別面接や身体検査などを行う。受験者数や採用者数が少なく実施されない場合もある。
- 人事院が実施する国家公務員採用総合職・一般職試験は、二次試験の合格者から各官庁が選抜して採用予定者を決定するため、三次試験は実施しない。三次試験が行われる国家公務員は自衛官のうち操縦士として採用される枠や航空管制官の試験などがある。
注釈
出典
- ^ “試験情報”. 人事院 国家公務員試験採用情報NAVI. 2017年9月3日閲覧。
- ^ 入試情報 - 防衛大学校
- ^ 採用昇任等基本方針に基づく任用の状況(平成24年度) 総務省
- ^ 国家公務員採用総合職試験2015、合格者最多は「東大」459人 リセマム
- ^ a b c d 朝日新聞出版『大学ランキング2018年版』85頁 「国家公務員総合職」 2017年4月30日発行
- ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2017年版』52 頁 「国家公務員総合職」 2016年4月25日発行
- ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2018年版』81頁 「国家公務員総合職」 2017年4月30日発行
- ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2019年版』91頁 「国家公務員総合職」 2018年4月30日発行
- ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2020年版』73頁 「国家公務員総合職」 2019年4月30日発行
- ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2021年版』73頁 「国家公務員総合職」 2020年4月25日発行
- ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2022年版』75頁 「国家公務員総合職」 2021年4月30日発行
- ^ 宝塚の衝撃! 倍率400倍 - NHK
- ^ 体力検査の紹介【採用試験対策】 - 宮城県警察採用係公式チャンネル
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