サボテン
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繁殖
種子繁殖
種子繁殖は一度に大量の苗が得られること、様々な個体変異が生じる可能性があることなどから試みられることが多い。 サボテンは自家不和合性(同一個体の花粉が柱頭に受粉しても結実しない)の種類が多く、結実させるためには同種の別個体の花粉を授粉する必要がある。日本ではほとんどの場合、昆虫たちが外来植物であるサボテンの花の蜜を吸う事を学習していないため、自家和合性の品種を除けば、事実上、人工受粉の作業が必須になる。なお、一つの個体から挿し木など栄養繁殖で増やされた個体同士は親と遺伝的に同一なクローンであり、同一個体からの挿し木同士や同一個体の幹と枝分かれした枝を挿し木したものなどを受粉させると、(自家和合性の品種を除き)自家受粉と同様に種子ができない。果実や種子の大きさや形は種類によってかなり異なる。果実は緑色から赤色に熟すものが多く、種子は通常黒色である。
採種するためには熟した果実をガーゼなどで包み、水中で押し潰すようにして洗うとよい。ただし、ウチワサボテンのように果実に棘を有している場合には注意が必要である。ガーゼに残った種子は紙の上などで乾燥後播種するとよい。播種はポットに清潔な用土を満たし、充分潅水した後に行うとよい。微細な種子は播種後に覆土(土をかぶせること)する必要はないが、発芽するまでは絶対に乾燥させないよう腰水(底面吸水)潅水を行う。播種後に鉢の表面を紙で覆い、さらにガラス板などで覆うとよい。
発芽後は直ちに紙を取り除き、ガラス板の覆いを少しずつ開けていくとよい。
栄養繁殖
- 挿し木
- 枝や吹いた仔を切り取って挿し木する。挿し木する部分は鋭利な刃物で切り、切り口は日陰で通常1週間くらい乾燥させる。太い柱サボテンなら2〜3週間くらい乾燥させる。用土は砂、バーミキュライトなどを少し湿らせたものを使う。挿し木する部分は、用土に埋めたり突き刺したりせずに、静かに置いておく。
- 切り口が大きい場合は乾燥中に中心部が凹み、挿し木に支障があるため、予め周囲の皮の部分を削り、中心部を突出させた状態で乾燥させた方がよい。
- 接ぎ木
- 根腐れしやすい種をしにくい種の台木に接いだり、生長が遅い種を早い種の台木に接いだりすることで栽培を容易にするのが利点である。コノハサボテン、ハシラサボテン、ウチワサボテンなどを台木として用いることが多い。台木がハシラサボテンかウチワサボテンの場合は、台木と接ぎ穂の維管束を一点だけでも合わせ、活着するまで糸で固定する(実生接ぎでは特に固定しない)。台木がコノハサボテンの場合は、尖らせた台木の先端を接ぎ穂に刺してからピンやサボテンの棘で固定する。特殊な接ぎ方として、実生接ぎ、一部の刺座部分だけの接ぎ木、逆さ接ぎなどがある。
- 緋牡丹など、葉緑素を持たないので、この方法でしか育てることができない品種も存在する。
- ハシラサボテンを台木や穂木とする場合、挿し木と同様に皮の部分を削り取り、中心部を突出させて調整する必要がある。また、ウチワサボテンを台木とする場合は扁平な両端部分を斜めに削り落としておく方がよい。これらの作業を怠るとサボテンが変形して活着しないことがある。
- 穂木と台木の種が異なる場合、不親和性が見られる場合もあるため注意を要する。相性によっては活着しなかったり、数年で台木を交換する必要が出てくる。
- ウイルス感染を防ぐため、1つのサボテンを扱うごとにナイフなどを消毒する必要がある(実生苗などウイルスフリー株を除く)。
注釈
- ^ 着生連や三角柱連は鱗片上の葉を持つことがある。
出典
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- ^ たとえば後藤サボテン、[1]、[2]のサボテン村(瑞穂市)など
- ^ William Henry Edwards or シデナム・エドワーズ
- ^ Boyd Alexander (1873–1910) Ornithologist or Charles Paul Alexander (1889-1981) Entomologist
サボテンと同じ種類の言葉
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