エタノールアミン エタノールアミンの概要

エタノールアミン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/17 09:09 UTC 版)

エタノールアミン
識別情報
CAS登録番号 141-43-5
PubChem 700
EC番号 205-483-3
KEGG C00189
ChEBI
RTECS番号 KJ5775000
特性
化学式 C2H7NO
モル質量 61.08 g/mol
外観 アンモニア臭のする粘調な無色液体
密度 1.012 g/cm3
融点

10.3 °C

沸点

170 °C

への溶解度 均一に混和
蒸気圧 25 Pa (20 °C)
危険性
安全データシート(外部リンク) モデルMSDS情報
NFPA 704
2
3
0
Rフレーズ R20 R34 R36/37/38
Sフレーズ S26 S27 S36/37 S39 S45
引火点 85 °C c.c.
発火点 410 °C
爆発限界 5.5 - 17 %
許容曝露限界 3 ppm
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

一般にエタノールアミンはジエタノールアミン(DEA)やトリエタノールアミン(TEA)と区別する場合は、モノエタノールアミンないしはMEAと呼ばれる。モノエタノールアミンは酸化エチレンアンモニアを反応させて製造される。さらに酸化エチレンが反応するとDEAやTEAが得られる。エタノールアミンはリン脂質の二番目に豊富な頭部構造であり、それらは生体膜中で見いだされる。

エタノールアミンは抗ヒスタミン薬の共通構造において、ジフェニルメタンに連結しているエチルアミン部分として見いだされる。例えばジフェンヒドラミン(ドリエル)、フェニルトロキサミン(Percogesic)、ドキシラミン(Unisom、睡眠導入剤)等の部分構造である。これらは第一世代の抗ヒスタミン薬であり、今日でもアレルギー疾患に有効である。しかし、スイッチOTCや処方医薬品のロラタジン (クラリチン)やフェキソフェナジン(アレグラ)など新しい第二世代抗ヒスタミン薬も登場している。第一世代は、エタノールアミンにより血液脳関門を通過するので、バルビツール酸系を凌駕する鎮静作用を持つ(新しい抗ヒスタミン薬はそうではない)。この理由のため、エタノールアミン構造を持つ抗ヒスタミン薬の強い眠気の作用を避けることができる第二世代抗ヒスタミン薬がしばしば処方される。逆に、この鎮静作用を持つため第一世代の抗ヒスタミン薬は抗アレルギー薬として以外にも、睡眠導入剤として薬局薬店で販売されている。


  1. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)


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