インド鉄道YAM1形電気機関車 インド鉄道YAM1形電気機関車の概要

インド鉄道YAM1形電気機関車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/19 04:31 UTC 版)

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インド鉄道YAM1形電気機関車
21922号機
(2002年撮影)
基本情報
運用者 インド鉄道インド南部鉄道
製造所 三菱重工業(三原製作所)
日立製作所
東芝
製造年 1964年 - 1966年
製造数 20両
運用開始 1965年
運用終了 2004年6月30日
主要諸元
軸配置 Bo-Bo
軌間 1,000 mm
電気方式 交流 25,000 V
単相50 Hz
架空電車線方式
全長 13,150 mm
全幅 2,651 mm
全高 3,655 mm
パンタグラフ含む)
自重 52.0 t
軸重 13.0 t
制動装置 空気ブレーキ
最高運転速度 80 km/h
設計最高速度 112 km/h
定格速度 34.5 km/h
定格出力 1,217 kw
最大引張力 19.5 t
定格引張力 19.5 t
備考 数値は[1][2][3]に基づく。
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概要・運用

マドラス(チェンナイ)近郊に存在したメーターゲージ路線は1931年直流1,500 Vの架空電車線方式による電化が実施されていたが、1965年の電化区間の拡大に合わせ交流25,000 V・単相50 Hzに改める事になった。それに伴い、交流電車(YAU1形)[1][注釈 1]と共に導入された日本製の電気機関車がYAM1形である。

製造は三菱重工業が中心となり、そこへ日立製作所東芝が参加する形で行われ、三菱は車体の製造および全体の組み合わせを担当した[4]。電動機についてはアルストムシーメンスACEC英語版の欧州企業が手掛けたものを2基搭載していた[5]。なお、形式名の「YAM」は、「メーターゲージ用(Y)交流(A)貨客両用(M)機関車」と言う意味である[6]

1996年にマドラスの地名がチェンナイに変更されて以降もメーターゲージ電化路線で使用されていたが、都市の急速な発展に伴い、これらの電化路線の軌間をインド鉄道における標準である1,676 mmへ改軌する事が決定した。地名の変更以前である1991年から工事は段階的に進み、2004年7月1日をもって全区間の改軌が完了した。それに伴い、前日の6月30日をもってYAU1形電車と共にYAM1形は全車引退し、その後廃車された[7]。これはインドにおけるメーターゲージの電化路線および電車・電気機関車の終焉でもあった[8]

2016年現在、21912号機がチッタランジャン英語版工場に保存されている[9]

ギャラリー




  1. ^ こちらの車体はインド国内において組み立てがなされた。
  1. ^ a b CHAPTER I GENERAL 30100 Evolution of Electrical Rolling Stock 1 Electrical Concept 1 Indian Railways 2019年1月11日閲覧
  2. ^ 石田周二、笠井健次郎 2015, p. 73.
  3. ^ a b M.K. Gajendra Babu, K.A. Subramanian 2017, p. 391.
  4. ^ 石田周二、笠井健次郎 2015, p. 74.
  5. ^ Electric Locomotive Classes – AC 2019年1月11日閲覧
  6. ^ 石田周二、笠井健次郎 2015, p. 75.
  7. ^ Mirco De Cet、 Alan Kent (2009-1-22). The Complete Encyclopedia of Locomotives. Rebo. pp. 272. ISBN 9036615054 
  8. ^ Chennai Area Gauge Conversion 2019年1月11日閲覧
  9. ^ Diesel & Electric Locomotives - Indian Railway 2019年1月11日閲覧


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