イヌショウマ イヌショウマの概要

イヌショウマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/25 21:49 UTC 版)

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イヌショウマ
東京大学日光植物園 2014年9月
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : モクレン亜綱 Magnoliidae
: キンポウゲ目 Ranunculales
: キンポウゲ科 Ranunculaceae
: サラシナショウマ属 Cimicifuga
: イヌショウマ C. biternata
学名
Cimicifuga biternata (Siebold et Zucc.) Miq.[1]
シノニム
和名
イヌショウマ(犬升麻)[4]

特徴

根茎は太く、長く横に伸び、ひげ根がある。根出葉は長い葉柄があり、ふつう2回3出複葉、ときに1回3出複葉で、同じ株にこれらの葉が混じっているものもある。小葉は円心形で基部は心形、長さは6-10cmになり、縁は掌状に3-5中~浅裂し、裂片は鈍頭から鋭尖頭で、不ぞろいな鋭い鋸歯をもつ。の両面の葉脈上に短毛がある。葉質はやや硬く洋紙質[4][5][6]

花期は8-9月。花茎状のを高さ60-90cmに伸ばし、茎先に単一または下部で分枝した穂状花序をつける。花序には短毛が密生し、白色で無柄の多数のを密につけ、花は下側から上側への順に開花する。茎につく葉は退化して苞状になる。花弁状の萼片は4-5個あり、長さ4-5mmの広楕円形。花弁は長さ4-5mmの長楕円形。萼片と花弁は早く落ちる。雄蕊は白色で多数あり、花糸は長さ7-8mmになり、葯は円形から広楕円形になる。雌蕊はふつう1個で、ときに2個ある。萼片、花弁が落ちた後も雄蕊、雌蕊は、ブラシ状に目立つ。果実は袋果となり、長さ5-6mmになり、中に鱗片状のひだがある種子が数個入る[4][5][6]

同属のサラシナショウマは、根出葉が3回3出複葉で、花に花柄がある。オオバショウマは根出葉が1回3出複葉で、本種同様に花に花柄が無い[5]

分布と生育環境

日本固有種で、本州の関東地方から近畿地方にかけて分布し、山地や丘陵の樹木の下や沢沿いなど、やや湿った場所に生育する[4][5][6]


  1. ^ イヌショウマ 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  2. ^ イヌショウマ 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  3. ^ イヌショウマ 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  4. ^ a b c d e 『山溪ハンディ図鑑2 山に咲く花(増補改訂新版)』p.218
  5. ^ a b c d e 『日本の野生植物 草本II 離弁花類』p.60
  6. ^ a b c 『新牧野日本植物圖鑑』p.141


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