WN駆動方式とは? わかりやすく解説

WN駆動方式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/08 02:16 UTC 版)

WN駆動方式(WNくどうほうしき、WN Drive)は、電車の駆動方式の一種である。


注釈

  1. ^ 吊り掛け式のモーターは一般に定格回転数800 - 1,300 rpm程度であったが、WN駆動に代表される新しい駆動方式では1,500 - 2,000 rpm以上の高速モーターが多用される。
  2. ^ 1953年7月22日竣工。営業運転は翌7月23日から開始された。
  3. ^ 1953年11月21日竣工。
  4. ^ 1953年10月完成。323を除き1954年1月5日竣工。
  5. ^ 京都線車両は新京阪鉄道を出自とするため、東洋電機製造中空軸平行カルダン駆動方式TD平行カルダン駆動方式を長らく採用していたが、6300系(6330形)や9300系でWN駆動方式も採用されている。逆に、神宝線でも9000系の一部編成がTD平行カルダン駆動方式になったことがある。
  6. ^ 三菱電機の75 kW主電動機とこれに対応するWN継手のセットの場合、長野電鉄向け狭軌セットの軸方向長さは同級出力の標準軌用に比して約300 mmもの縮小で958 mmに短縮されている(一方主電動機直径は55 mm増大した)。またWH社原型の標準軌用WN継手が継手の許容軸偏位・駆動力伝達容量に相当な余裕を持っていることも割り出し、実用に問題のない範囲で偏位許容度を削る構造マージン切り詰めで小型化に振り向けた設計とした。三菱電機の技術者は、1955年当時、台車技術の発達で電車用新型台車の軸ばね剛性が比較的大きくなり、これによって車軸の変位が小さくなっていたことが、WN駆動への適正化ともなったことを指摘している[4]
  7. ^ 全電動車とすると、車両製造コストの上昇や、変電所の負荷過大などの問題が伴う。
  8. ^ 国鉄時代の車両すべて(207系900番台を除く)が直流直巻整流子式電動機を装架していたため、継手に割り当てられるスペースが限られていた。
  9. ^ ただし、三菱電機との取引のない一部事業者(阪急電鉄、京王電鉄他)や、公開入札により資材を調達している大阪市高速電気軌道(旧・大阪市交通局)などでは日立製作所東芝といった三菱電機以外の国内各電機メーカーが製作した電動機がWN継手と組み合わせて使用されている。
  10. ^ 日本の三菱電機による電気機器の提供およびライセンス生産が行われたため。
  11. ^ JR西日本223系1000番台など。
  12. ^ JR西日本所属の700系B編成はグリーン車を含め全車WN継手を使用する。また、九州新幹線用の800系や山陽・九州直通用のN700系7000番台(JR西日本所属のS編成)およびN700系8000番台(JR九州所属のR編成)でも全車WN継手を使用する。

出典

  1. ^ 『京阪車輌竣工図集(戦後編~S40)』、レイルロード、1990年、pp.63-66。
  2. ^ 沖中忠順「京阪特急物語 -京阪特急を眺め,乗り,50年あれこれ-」『鉄道ピクトリアル No.695 2000年12月臨時増刊号』、電気車研究会、2000年、p.122。
  3. ^ 福原俊一 『日本の電車物語 旧性能電車編 創業時から初期高性能電車まで』、JTBパブリッシング、2007年、pp.128・153 - 154
  4. ^ 真鍋裕司「わが国におけるWN駆動の発達過程」『鉄道史学』第14号 鉄道史学会1995年12月 p.41-p.48
  5. ^ 2021年に登場するJR東海 新型車両 315系、特急形 HC85系のスペックと走り”. BIGLOBEニュース(鉄道チャンネル) (2021年1月2日). 2022年4月28日閲覧。
  6. ^ 石本隆一「私鉄車両めぐり150 大阪市交通局」『鉄道ピクトリアル No.585 1993年12月臨時増刊号』、電気車研究会、1993年、pp.165 - 168。


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WN駆動方式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 04:17 UTC 版)

カルダン駆動方式」の記事における「WN駆動方式」の解説

中実軸の電動機歯車との間に、円筒形内歯歯車と外歯歯車組み合わせたWN継手配置したもの。三菱電機提携先であったウェスティングハウス社(WH社)のライセンシーとして導入したWN継手製造メーカー日本製鉄旧・住金属工業)がほとんどである。中空軸平行カルダン比べWN継手長さの分、主電動機電機子軸方向サイズ制限されるため、電動機出力確保するためには特別な工夫が必要であることから、当初標準軌鉄道先行して普及したが、電動機及びWN継手小型化技術進展したことにより狭軌私鉄でも用いられるようになったこの方式は常時継手内で歯がかみ合って動力伝達する構造大出電動機対す耐性高く、また撓み板を用い中空軸平行カルダン駆動方式TD平行カルダン駆動方式比べ物理的な耐久性が高いことから、700系のC19編成以降およびN700系Z・N編成グリーン車を除く新幹線西日本旅客鉄道JR西日本)の標準駆動システムとしても採用されている。

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