惰性走行時の騒音
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 21:36 UTC 版)
惰性走行時の騒音の一例 (JR西日本223系2000番台)それぞれの車両の音は台車や製造時期などの条件で多少異なる。 この音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。 WN継手では、継手に力が掛かっていない惰性走行時、構造上、内部にある歯車の公差により騒音が発生してしまう。このため、一定以上の速度域では惰性走行時にごくわずかに回生ブレーキをかけ、継手に負荷をかけて騒音を抑制するよう制御を行う車両も存在する。また近年の車両では、歯車の設計において低バックラッシュ化を行い、製造時に内部の歯車の公差を出来るだけ少なくして騒音を抑える努力をしているが、歯車の経年劣化により騒音が徐々に大きくなるため、根本的な解決には至っていない。本方式の場合、内歯は単なる直歯インターナルギアであるが、外歯は芯ずれ変位を許容するため非常に大きなクラウニングを付与する必要があり、このような非常に大きなクラウニングを有する外歯ギヤは現在の技術をもってしても研磨盤が開発されておらず、あくまでも歯切り→焼き入れ→すり合わせという工程しかとれず、歯車の高精度化によるバックラッシュの縮小は困難であり、現在はモジュールの縮小による歯型の小型化により行われている、また無闇なバックラッシュの縮小は焼きつきの可能性を増加させるため難しい状態である。 東海道・山陽新幹線では、700系JR東海所属編成(C編成)のC19編成以降およびJR西日本所属編成を含むN700系Z・N編成のグリーン車にのみTD継手を採用するように変更し、騒音を抑制している。
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