V2ロケット
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V2ロケットは、第二次世界大戦中にドイツが開発した世界初の軍事用液体燃料ミサイルであり、弾道ミサイルである。それ以前から開発されていたアグリガット(Aggregat)ロケットシリーズのA4ロケットを転用・実用兵器化し、宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスが報復兵器第2号(Vergeltungswaffe 2)と命名したため、この名で呼ばれることとなった。この兵器は同大戦末期、主にイギリスとベルギーの目標に対し発射された(→発射映像[3])。後にアメリカ合衆国でアポロ計画を主導したヴェルナー・フォン・ブラウンが計画に参加し設計を行ったことで知られる。
注釈
出典
- ^ Kennedy, Gregory P. (1983). Vengeance Weapon 2: The V-2 Guided Missile. Washington DC: Smithsonian Institution Press. pp. 27, 74.
- ^ Neufeld, Michael J (1995). The Rocket and the Reich: Peenemünde and the Coming of the Ballistic Missile Era. New York: The Free Press. pp. 73, 74, 101, 281.
- ^ V2ロケット - インターネット・アーカイブ。当該シークエンスは開始後約9分。バックグラウンドミュージックにはリヒャルト・ワーグナーのヴァルキューレの騎行が用いられている。
- ^ a b c d e f g h i j k V-2 - The Worlds of David Darling
- ^ Steven J. Zaloga (2003-08-20). V-2 Ballistic Missile 1942-52. Osprey Publishing. p. 20-21. ISBN 9781841765419
- ^ a b c Steven J. Zaloga (2003-08-20). V-2 Ballistic Missile 1942-52. Osprey Publishingす. p. 37-38. ISBN 9781841765419
- ^ “A Memoir of MG Tofoy by a West Point Classmate” (英語). Redstone Arsenal Historical Information. レッドストーン兵器廠. 2007年8月18日閲覧。
- ^ クルト・マグヌス 著、津守滋 訳『ロケット開発収容所・ドイツ人科学者のソ連抑留記録』サイマル出版会、1996年。ISBN 4-377-31074-7。
- ^ Kurt, Magnus (1999). Raketensklaven. Deutsche Forscher hinter rotem Stacheldraht. Elbe-Dnjepr-Verlag. ISBN 9783421066350
- ^ a b c d e f Boris Evseevich Chertok (2006年). Rockets and People: Creating a rocket industry. 2. Government Printing Office. pp. 40-51. ISBN 9780160766725
- ^ a b c d e f g Super V-2
- ^ Neues rund um das A4
- ^ a b c d Die Entwicklung des Antriebes des A4
- ^ Das Mittelteil des A4 (V2)
V2ロケット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/05/22 03:42 UTC 版)
前述の列車砲が禁止されたことによる代替的要素も含めて開発された、世界初の弾道ミサイル。当時の技術では、迎撃も発射前の阻止攻撃も不可能な超兵器であった。弾頭は通常炸薬のままであり、しかも当時の誘導技術では「面目標のどこか」に着弾させるのが精一杯で、結局戦果は散発的な水平爆撃の域を出なかったが、同兵器の優位性は強く印象付けられ、第二次大戦後にソ連と米国による弾道ミサイルの開発・配備競争に向かわせた。
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V2ロケット
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「メダル・オブ・オナー ヨーロッパ強襲」の記事における「V2ロケット」の解説
「灯が消えた港街」には、部品が登場し、「沈黙のV2作戦」では、製造過程のV2ロケットが確認できる。
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V2ロケット
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「ヴェルナー・フォン・ブラウン」の記事における「V2ロケット」の解説
第二次世界大戦においてドイツ軍が連合国軍に対して劣勢に傾いていた1943年、ドイツ国総統のアドルフ・ヒトラーはA-4(独:Aggregat 4型)ロケットを「報復兵器」として使うことを決定。フォン・ブラウンらのグループはロンドン攻撃のために、弾道ミサイルA-4の開発をすることになった。 ヒトラーの生産命令から14ヶ月後、最初の軍用A-4が、このころにはハインリヒ・ヒムラーの考えた名前の「V-2」と呼ばれることになっており、1944年9月7日にヨーロッパ西部に対し発射された。 その後ドルンベルガーは陸軍のロケット開発指揮官に、フォン・ブラウンは技術部長になった。彼らは航空機とジェット補助離陸(広義の「ジェット」の意味であり、空気を吸い込まないロケットも含む)用の液体燃料ロケットエンジン、長射程弾道ミサイル・A-4(V2ロケット)と、超音速対空ミサイル「ヴァッサーファル」を開発した。
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V2ロケット
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詳細は「V2ロケット」を参照 報復兵器第2号(Vergeltungswaffe 2)の略称で、液体燃料ロケットを搭載した世界初の弾道ミサイルである。推進装置を搭載しているが「巨大で高性能な砲弾」とみなされたことから陸軍の管轄であった。 最大射程は320kmで最大射程時に飛行時間は5分半で高度は93.3kmに到達した。命中精度は現在の基準では実用的ではないくらい低く、7~17kmだった。発射されたミサイルのおよそ4%が発射後30秒間で故障した。およそ6%が弾頭の暴発やタンクの爆発で空中分解した。また再突入時にも構造の破壊で多数が失われた。その結果、ロンドンへ向けて発射された1152機中、到達したのはわずか517機に過ぎなかった。アマトール爆薬が弾頭に使用された理由は大気圏再突入時の暴発を防ぎ、信頼性を高めるために低感度爆薬を選択しなければならなかったからである。一方、搭載されていた触発信管は高感度で連合国側で発見された不発弾頭はわずか2基のみだった。
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