V2ロケットとは? わかりやすく解説

V2ロケット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/14 13:12 UTC 版)

V2ロケットは、第二次世界大戦中にドイツが開発した世界初の軍事用液体燃料ミサイルであり、弾道ミサイルである。それ以前から開発されていたアグリガット(Aggregat)ロケットシリーズのA4ロケットを転用・実用兵器化し、宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスが報復兵器第2号(Vergeltungswaffe 2)と命名したため、この名で呼ばれることとなった。この兵器は同大戦末期、主にイギリスベルギーの目標に対し発射された(→発射映像[3])。後にアメリカ合衆国アポロ計画を主導したヴェルナー・フォン・ブラウンが計画に参加し設計を行ったことで知られる。


注釈

  1. ^ 後に開発されたレッドストーンR-17では推力重量比が下げられた。

出典

  1. ^ Kennedy, Gregory P. (1983). Vengeance Weapon 2: The V-2 Guided Missile. Washington DC: Smithsonian Institution Press. pp. 27, 74.
  2. ^ Neufeld, Michael J (1995). The Rocket and the Reich: Peenemünde and the Coming of the Ballistic Missile Era. New York: The Free Press. pp. 73, 74, 101, 281.
  3. ^ V2ロケット - インターネット・アーカイブ。当該シークエンスは開始後約9分。バックグラウンドミュージックにはリヒャルト・ワーグナーヴァルキューレの騎行が用いられている。
  4. ^ a b c d e f g h i j k V-2 - The Worlds of David Darling
  5. ^ Steven J. Zaloga (2003-08-20). V-2 Ballistic Missile 1942-52. Osprey Publishing. p. 20-21. ISBN 9781841765419 
  6. ^ a b c Steven J. Zaloga (2003-08-20). V-2 Ballistic Missile 1942-52. Osprey Publishingす. p. 37-38. ISBN 9781841765419 
  7. ^ A Memoir of MG Tofoy by a West Point Classmate” (英語). Redstone Arsenal Historical Information. レッドストーン兵器廠. 2007年8月18日閲覧。
  8. ^ クルト・マグヌス 著、津守滋 訳『ロケット開発収容所・ドイツ人科学者のソ連抑留記録』サイマル出版会、1996年。ISBN 4-377-31074-7 
  9. ^ Kurt, Magnus (1999). Raketensklaven. Deutsche Forscher hinter rotem Stacheldraht. Elbe-Dnjepr-Verlag. ISBN 9783421066350 
  10. ^ a b c d e f Boris Evseevich Chertok (2006年). Rockets and People: Creating a rocket industry. 2. Government Printing Office. pp. 40-51. ISBN 9780160766725. http://history.nasa.gov/SP-4110/vol2.pdf 
  11. ^ a b c d e f g Super V-2
  12. ^ Neues rund um das A4
  13. ^ a b c d Die Entwicklung des Antriebes des A4
  14. ^ Das Mittelteil des A4 (V2)



V2ロケット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/05/22 03:42 UTC 版)

超兵器」の記事における「V2ロケット」の解説

前述列車砲禁止されことによる代替的要素含めて開発された、世界初弾道ミサイル当時技術では、迎撃発射前阻止攻撃不可能な超兵器であった弾頭通常炸薬のままであり、しかも当時誘導技術では「面目標のどこか」に着弾させるのが精一杯で、結局戦果散発的な水平爆撃の域を出なかったが、同兵器優位性強く印象付けられ第二次大戦後にソ連米国による弾道ミサイル開発・配備競争に向かわせた。

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V2ロケット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/11 09:21 UTC 版)

メダル・オブ・オナー ヨーロッパ強襲」の記事における「V2ロケット」の解説

「灯が消えた港街」には、部品登場し、「沈黙V2作戦」では、製造過程のV2ロケットが確認できる

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V2ロケット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 03:50 UTC 版)

ヴェルナー・フォン・ブラウン」の記事における「V2ロケット」の解説

第二次世界大戦においてドイツ軍連合国軍に対して劣勢に傾いていた1943年ドイツ国総統アドルフ・ヒトラーはA-4(独:Aggregat 4型ロケットを「報復兵器」として使うことを決定フォン・ブラウンらのグループロンドン攻撃のために、弾道ミサイルA-4の開発をすることになったヒトラー生産命令から14ヶ月後、最初軍用A-4が、このころにはハインリヒ・ヒムラー考えた名前の「V-2」と呼ばれることになっており、1944年9月7日ヨーロッパ西部対し発射された。 その後ドルンベルガーは陸軍ロケット開発指揮官に、フォン・ブラウン技術部になった。彼らは航空機ジェット補助離陸広義の「ジェットの意味であり、空気吸い込まないロケットも含む)用の液体燃料ロケットエンジン、長射程弾道ミサイル・A-4(V2ロケット)と、超音速対空ミサイルヴァッサーファル」を開発した

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V2ロケット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/15 03:56 UTC 版)

報復兵器」の記事における「V2ロケット」の解説

詳細は「V2ロケット」を参照 報復兵器第2号(Vergeltungswaffe 2)の略称で、液体燃料ロケット搭載した世界初弾道ミサイルである。推進装置搭載しているが「巨大高性能砲弾」とみなされたことから陸軍管轄であった最大射程は320kmで最大射程時に飛行時間は5分半で高度は93.3kmに到達した命中精度現在の基準では実用的ではないくらい低く、7~17kmだった。発射されたミサイルのおよそ4%が発射30秒間で故障した。およそ6%が弾頭暴発タンク爆発空中分解した。また再突入時に構造破壊多数失われたその結果ロンドンへ向けて発射され1152機中到達したのはわずか517機に過ぎなかった。アマトール爆薬弾頭使用され理由大気圏再突入時の暴発防ぎ信頼性高めるために低感度爆薬選択しなければならなかったからである。一方搭載されていた触発信管高感度連合国側発見され不発弾頭はわずか2基のみだった。

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