西郷軍の結成と出発とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 西郷軍の結成と出発の意味・解説 

西郷軍の結成と出発

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 19:11 UTC 版)

西南戦争」の記事における「西郷軍の結成と出発」の解説

2月4日夜、小根占から帰った西郷幹部たち従え旧厩にあった私学校本校入った。翌5日私学校幹部および分校長ら200余名集合して評議が行われ、今後の方針話し合われた。 別府晋介辺見問罪の師起こす武装蜂起)べしと主張したが、永山弥一郎西郷桐野篠原の三将が上京して政府詰問すべしと主張した。この永山策には山野田一輔・河野主一郎同調した。しかし、池上暗殺企む政府上京途中危難加える虞れがあると主張して反対した。そこで村田三介は三将に寡兵随従する策を、野村忍介野村自身寡兵率いて海路小浜出て、そこから陸路京都行き行幸京都にいる天皇直接上奏する策を主張した。 こうして諸策百出して紛糾したが、座長格(西郷を除く)の篠原が「議を言うな」と一同を黙らせ、最後に桐野が「断の一字あるのみ、…旗鼓堂々総出兵の外に採るべき途なし」と断案し、全軍出兵論が多数賛成得た永山この後出兵賛成しなかったが、桐野説得後日従軍承知した2月6日私学校本校に「薩摩本営」の門標出され従軍名簿の登録が始まった。この日、西郷中心に作戦会議開かれ小兵衛の「海路から長崎奪い、そこから二軍分かれて神戸・大阪と横浜・東京の本拠急襲」する策、野村忍介の「三道別れ、一は海路長崎出てそこから東上、一は海路から豊前豊後経て四国大阪出てそこから東上、一は熊本佐賀福岡経て陸路東上」する策即ち三道分進策が出されたが、小兵衛・野村忍介の策は3隻の汽船しかなく軍艦持たない薩軍にとっては成功期し難く池上の「熊本城一部抑えをおき、主力陸路東上」する策が採用された。 2月8日部隊の編成開始された。2月9日西郷縁戚川村純義海軍中将軍艦乗って西郷面会に来たが、会うことができず、県令大山綱良鹿児島湾内の艦船上で会見した。このときに大山がすでに私学校党が東上した伝えたため、川村西郷談合することをあきらめて帰途につき、長崎電報打って警戒させた。一方鹿児島では2月9日鹿児島県庁自首してきた野村綱から、「大久保から鹿児島県内偵察依頼されてきた」という内容自供得て西郷暗殺計画には大久保利通関与していたと考えられる至った西郷軍では篠原編成責任者となり、桐野軍需品収集調達村田新八兵器調達整理永山弥一郎新兵教練池上募兵それぞれ担当し12日頃に一応の準備整えられた。募兵新兵教練終えた薩軍では2月13日大隊編成なされた隊長正式名称指揮長。一般に大隊長呼ばれた副長役は各大隊の一番小隊長務めた)。 いずれの大隊10小隊、各小隊200名で、計約2,000名からなっていたが、加治木外4郷から募兵し、後に六番七番大隊呼ばれた独立大隊は2大隊合計約1,600名で、他の大隊比べ人員少なく装備劣っていた。この外、本営護衛隊長には淵辺がなり、狙撃隊率いて西郷護衛することになった2月14日私学校本校横の練兵場で、騎乗した西郷による一番〜五番大隊閲兵式が行われた。別府晋介率い独立大隊はこれに参加せず先鋒として加治木より熊本向けて進発している。翌15日60年ぶりといわれる大雪の中、薩軍鹿児島から熊本方面進発した(西南の役開始)。17日には西郷桐野と共に発し加治木人吉経て熊本向かった。これを見送り行った桂久武貧弱な輜重への心配と西郷への友義から急遽従軍し西郷軍の大小荷駄本部長輜重隊の総責任者となった一方鹿児島から帰京した川村中将から西郷軍の問罪出兵の報を得た政府2月19日鹿児島県逆徒征討の詔を発し正式に西郷軍への出兵決定した

※この「西郷軍の結成と出発」の解説は、「西南戦争」の解説の一部です。
「西郷軍の結成と出発」を含む「西南戦争」の記事については、「西南戦争」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「西郷軍の結成と出発」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「西郷軍の結成と出発」の関連用語

西郷軍の結成と出発のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



西郷軍の結成と出発のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの西南戦争 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS