衛宮切嗣の過去に関わる人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 08:54 UTC 版)
「Fate/Zero」の記事における「衛宮切嗣の過去に関わる人物」の解説
シャーレイ(Shirley) 声 - 高垣彩陽 アリマゴ島という熱帯気候の島に住む才気あふれる少女。切嗣の初恋の相手。彼の愛称、「ケリィ」の名付け親でもある。島民が切嗣を「ケリトゥグ」と訛らせて発音していたところ、彼女が縮めて呼び始め、島民にも定着した。 「アリマゴ」は蟹を意味する単語で、「昔、この島は海の神に供物を捧げる場所だったが、病気の母親に食べさせるものがなくなった少女が供物に手を付け神の怒りを買って沢蟹の姿に変えられた。以来、この島の沢蟹を食べると病気が治るようになったとされ、彼女の母親の病気もそれで治ったという言い伝えがある。 小学校すらない島で通信教育だけで13歳で修士課程を修了した。衛宮父子の家事を手伝うかたわら、矩賢に簡単な魔術の手ほどきを受けていた。矩賢も彼女の才能は認めていたが、魔術は一子相伝であるためあくまでも助手であり弟子ではなく、それは彼女自身も承知していた。 矩賢が開発した試薬を好奇心から使用し、不完全な死徒化を果たす。切嗣に自らを殺すように懇願するも、彼はどうにかシャーレイを元に戻そうと奔走したため、騒ぎを聞きつけた聖堂教会の代行者と魔術教会の執行者により島民は皆殺しにされる。彼女の末路は描写はないが殺害されたと思われる。彼女を殺せなかったこと、そして生前彼女から向けられた「(魔術という世界を変えるだけの力を手に入れて)どんな大人になりたいの?」という質問が、切嗣の将来を大きく左右することとなる。 衛宮矩賢(えみや のりかた) 声 - 千葉一伸 切嗣の父で衛宮家4代目の魔術師。小因果における時間操作の魔術を究めることで根源へ到達しようとした。 学問では習得の不可能な、1代限りの希有な才能に対し、魔術協会がサンプルとして保護する旨を伝える令状である「封印指定」を発布されている身であり、封印指定された術者は保護の名の下に一生涯幽閉されるという、魔術師にとっての最高の誉れであり、同時に捕まることで魔術師として絶対不可欠な研究が出来なくなる最大の災難ため、魔術師としての矜持から大半の者は逃亡することを選ぶとされているように、逃亡潜伏中のアリマゴ島で、「根源に至る」という目的を遂げるために必要となる途方も無い時間を得るべく、死徒化の研究をしていた。島に潜伏して1年ほどたった頃に起きた試薬による事故を皮切りに研究が露見して魔術協会と聖堂教会双方の介入を招き、島から脱出を図ったところを切嗣によって射殺された。遺体は協会に引き渡されるが、ナタリアの交渉により、2割未満の"残り滓"ではあるものの手段として魔術を扱う分には十分な量の魔術刻印が切嗣に継承される。 魔術師らしい冷徹な性格だが、息子に向ける愛情は本物であり、他人が犠牲になっても息子を犠牲にすることは絶対に考えず、死徒化の研究も魔道を継ぐ息子のために行っていた。妻は切嗣を産んで間もなく魔術協会からの追っ手に殺されている。 『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』では彼の魔術が利用される。 ナタリア・カミンスキー(Natalia Kaminski) 声 - 渡辺明乃 短い銀髪と碧眼という出で立ちの魔術使い。魔術協会には属していないが、情報を提供したり、報奨金を目当てに執行者として封印指定の魔術師を狩ったりして取引をしている。何よりも自分が生き残ることを優先する。喫煙者。 サキュバスを先祖に持ち、吸精を行うことが可能。アリマゴ島で出会った切嗣を引き取って補佐として使役し、また自らの「狩り」の技術を教え込んだ。彼が母のように慕った女性。彼女自身は異性として切嗣に惹かれていたらしい。切嗣がヘビースモーカーになったのはナタリアの影響である。TVアニメ版で彼女が吸っていた「焔龍」という架空の煙草は『空の境界』の蒼崎橙子が吸っていたものと同様である。 オッド・ボルザーク殺害を遂行した際、ボルザークが持ち込んだ死徒蜂によって、乗員乗客が屍食鬼(グール)となった飛行機内に1人取り残される。自分が生き延びるために飛行機を着陸させようとするが、切嗣は屍食鬼の上陸を防ぐために、ブローパイプ(TVアニメ版ではスティンガーミサイル)で彼女もろとも旅客機を撃墜する。 TVアニメ版では、切嗣に起源弾を作って譲り渡したのは彼女ということになっている。また、最期に旅客機が撃墜される際には笑みを浮かべており、切嗣の選択を予期していたかのような描写があり、漫画版では完全に切嗣ならそうすると認めたうえで恨まずに受け入れた。 シモン 声 - ふくまつ進紗 アリマゴ島にある教会の神父。 温厚な性格ではあるが、魔術師である衛宮家を常に警戒しており、シャーレイに対しては衛宮邸に出入りしないようにとたびたび注意していた。シャーレイの死徒化事故の際、切嗣の通報を受けて聖堂教会に事態への対応を問い合わせたために代行者の介入を招くことになり、結果島は火の海に沈む。 TVアニメ版では死徒に襲われて自身も死徒化し、ナタリアに射殺されている。 オッド・ボルザーク(Odd Borzak) 声 - 坂巻学 「魔蜂使い」と呼ばれる魔術師。限定的ながら死徒化にも成功している。 人間を屍食鬼にする毒針を持った「死徒蜂」を使い魔として使役しており、協会からも危険視されている人物。偽の容姿と名前を用いて長年行方を晦ましていたが、パリ発ニューヨーク行きのエアバスA300に搭乗するという情報を得たナタリアによって捕捉され、機内で殺害された。しかし機内に死徒蜂を体内に隠して持ち込んでおり、死後もその猛威を振るったために、機内のナタリアを除く乗客乗員300名を屍食鬼に変貌させた。 『Fate/strange Fake』では彼の縁者、ハルリ・ボルザークが登場している。
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