現実の超兵器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/05/22 03:42 UTC 版)
ギリシア火薬 東ローマ帝国で用いられた兵器で、ギリシア火とも呼ばれる。一種の火炎放射器のようであったとされ、7世紀に開発され、数世紀にわたり東ローマ帝国を防衛した。この製造方法は極秘とされ、記録も残されていないが、当時の描写から重油ないし油脂や硝酸を用いた火薬(火工品)の一種だと考えられている。 ウルバン砲 コンスタンティノープルの戦いでオスマン帝国により使用された大砲で、ウルバンの巨砲とも呼ばれた。故障の多発・次弾装填に時間が掛かるなどの欠点があり、また命中率も低かったものの、攻城兵器としての威力や迫力は驚異的であり、当時のヨーロッパに戦術や築城技術の転換をもたらした。 ドーラ(80cm列車砲) 実在の巨大列車砲であるが、兵器としての運用性は極めて悪く、かなり限定された状況でしか使用できなかった。しかし、利用された場合のその長射程と威力は圧倒的優位性を示している。 V2ロケット 前述の列車砲が禁止されたことによる代替的要素も含めて開発された、世界初の弾道ミサイル。当時の技術では、迎撃も発射前の阻止攻撃も不可能な超兵器であった。弾頭は通常炸薬のままであり、しかも当時の誘導技術では「面目標のどこか」に着弾させるのが精一杯で、結局戦果は散発的な水平爆撃の域を出なかったが、同兵器の優位性は強く印象付けられ、第二次大戦後にソ連と米国による弾道ミサイルの開発・配備競争に向かわせた。 ジェット機・原子爆弾 第二次世界大戦では高速戦闘や広範囲への破壊力から開発競争も発生したが、当時のジェット機は信頼性が低く、原子爆弾は圧倒的火力の代償に戦術のレベルでは制御不能な汚染を広範囲に撒き散らした。
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