水晶

世界宗教用語大事典

すいしょう 【水晶】

肉眼で見られる石英の結晶。古代ギリシア人は、水晶が冬の雪の氷結した場所で発見されることが多いため、氷の一種と考えていた。古代インドの鉱物学では水晶は大地の子宮の中で成長する鉱物の胎児だと考えた。ヨーロッパの錬金術でも鉱物は地中で熟すものと考えていた。ガラスが一〇〇〇年たてば水晶になり、水晶が一〇万年たてばダイヤモンドになるといった人もいる（ユゴー）。占いにも用いる（クリスタル-ゲージング〈crystalgazing〉水晶凝視）。中国の『本草綱目』には「水精」として「倭国（日本）に多し。黒白の二色ある。眼疾に主効ある」と記す。