損傷艦(座礁艦)
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戦艦ネバダ 被弾:250kg爆弾6・航空魚雷1 - 2 人的損失:戦死者52名・負傷者116名 被害詳細:戦艦泊地に停泊中に1 - 2発の魚雷が命中したが沈まなかった。しかしネバダの艦首側に停泊していたアリゾナが大爆発を起こし、流出した重油で大火災が発生したため、火災に巻き込まれないように外洋に脱出することとした。それを日本軍の第二次攻撃隊の急降下爆撃隊23機が発見、大型艦を真珠湾の狭い水路に沈め、軍港の水路を塞ぐことを狙ってネバダに集中攻撃を加えた。6発の250kg爆弾の命中と2発の至近弾で艦は大きく損傷し脱出は不可能となったため、ホスピタルアイランド(避難用浅瀬)に自ら座礁し沈没を回避した。1942年2月に引き上げられ、1942年12月に一旦修理完了し艦隊復帰したが、1943年に再度ドック入りし近代化改修を受けている。 駆逐艦ショー 被弾:250kg爆弾1 人的損失:戦死者24名 被害詳細:浮きドックに入渠(にゅうきょ)中であったが、急降下爆撃機の250kg爆弾1が命中。発生した火災で前部の主砲弾薬庫が誘爆し、艦首が吹き飛ばされた。その爆発の規模は戦艦アリゾナの誘爆に次ぐ大きな規模であり、遠くからも視認されている。艦体の損傷は壊滅的であったが、ドック内におり沈没は免れたため、大修理と近代化改装が施され、1942年6月に艦隊復帰した。 駆逐艦ダウンズ 被弾:250kg爆弾2 人的損失:戦死者12名 被害詳細:乾ドック内で改修中に急降下爆撃機により2発の250kg爆弾が命中し火災が発生、火災により魚雷が誘爆し大破、火勢を増した火災は隣接していた駆逐艦カッシンにも延焼した。同じ乾ドック内にいた戦艦ペンシルベニアの火薬庫誘爆防止のため、乾ドックに注水され、隣接していたカッシンが浸水により横転しダウンズに接触、両艦ともさらに損傷が拡大した。修復は困難と思われ、一旦除籍されたが、その後船体の残存部分を本土のピュージェット・サウンド海軍造船所に持ち込んで新造並みの補修を行い、1943年11月再度就役。 駆逐艦カッシン 被弾:なし、ダウンズの火災延焼 人的損失:なし 被害詳細:ダウンズの火災が延焼したのち、大爆発に巻き込まれ大破。乾ドック内への注水で浸水し横転、ダウンズと接触しダウンズと同レベルの深刻な損傷を被る。カッシンも一旦は除籍されたが、ダウンズと同様に大補修により1944年2月再就役。 工作艦ヴェスタル 被弾:800kg爆弾2 人的損失:戦死者7名 被害詳細:アリゾナの横に停泊していたため、水平爆撃の800kg徹甲爆弾が2発、艦尾と艦首に命中。大量に浸水し、沈没は避けられなかったため、タグボートで浅瀬に曳航され、沈没回避のため座礁させられた。応急修理終了後、自艦と他の艦の修理を並行し、1942年2月に修理完了。
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損傷艦
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戦艦テネシー 被弾:800kg爆弾2(内1不発) 人的損失:戦死者6名・負傷者200名 被害詳細 - 水平爆撃の800kg徹甲爆弾が第1主砲塔と第主3砲塔に着弾。第3主砲塔に命中した爆弾は砲塔の天蓋を貫通し爆発、第3主砲塔を破壊し砲員を殺傷した。第1主砲塔に命中した爆弾は天蓋を貫通できず、弾殻が粉砕したため火薬が飛び散り爆発しなかった。損傷は軽微だったので、1942年8月には修理完了して一旦艦隊復帰したが、1943年に再度ドック入りし近代化改修を受けている。 戦艦メリーランド 被弾:800kg爆弾1・250kg爆弾1 人的損失:戦死者3名・負傷者14名・他に偵察に出撃したOS2U水上偵察機が墜落しパイロット1名戦死 被害詳細:第1次攻撃隊の水平爆撃機の800kg徹甲爆弾1発が艦首に命中、直径3.7m、深さ6.1mの破口が生じた。第2次攻撃隊の急降下爆撃機では250kg爆弾が10番フレーム付近に命中、6.7mほど侵徹したあと爆発し、浸水が発生したことにより船体が前方に1.5mほど傾いた。しかし損傷は軽微であったため、横で転覆したオクラホマの救出活動を行い、多くの生存者を救出した。1942年6月一線に復帰。 戦艦ペンシルベニア 被弾:250kg爆弾1 人的損失:戦死者28名・負傷者30名 被害詳細:ドックで補修中であった際に急降下爆撃機の250kg爆弾1発を被弾。短艇用甲板を貫通し第9副砲の砲郭内で爆発。修理の際にオクラホマとアリゾナから取り外した主砲を搭載し、1942年4月から8月まで訓練と巡察をした。 軽巡洋艦ロウリー 被弾:250㎏爆弾1 人的損失:負傷者数名 被害詳細:艦体中央部に1発爆弾命中、傾斜したが艦内の重量物を投棄するなどのダメージコントロールで転覆を逃れた。艦の損傷は大きかったが戦死者は出なかった。1942年7月艦隊に復帰。 軽巡洋艦ヘレナ 被弾:航空魚雷1 人的損失:戦死者20名 被害詳細:機雷敷設艦オグララを狙った魚雷がオグララの艦底を通り越してヘレナに命中。機関室に浸水し、一時は停電となるなど損害は大きかったが沈没には至らず。1942年9月艦隊に復帰。 軽巡洋艦ホノルル 被弾:250kg爆弾至近弾1 人的損失:なし 被害詳細:海軍工廠岸壁に停泊していたが、急降下爆撃機の投下した250kg爆弾が岸壁の突提に着弾し爆発。その衝撃で鋼板接合部のリベットが弛緩し浸水、一時的に第2主砲塔への通電ができなくなった。 駆逐艦母艦ドビン 被弾:250kg爆弾3至近弾 人的損失:戦死者1名・負傷者2名 被害詳細:至近弾のうち一発が艦尾の真下で爆発。断片と衝撃で無線室が破損し死傷者が生じた。 水上機母艦カーティス 被弾:250kg爆弾1・体当たり1機 人的損失:戦死者21名 被害詳細:第二次攻撃隊の急降下爆撃機による250kg爆弾が1発命中。水上機格納庫が破壊された。また、対空砲火で損傷した蒼龍艦爆隊の丸山賢治三飛曹と桑原秀安二飛曹の搭乗機が体当たりを行い、クレーンとアンテナを破壊した。
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