こうかん‐いじょうげんしょう〔クワウクワンイジヤウゲンシヤウ〕【×宏観異常現象】
宏観異常現象
宏観異常現象
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 08:28 UTC 版)
「宏観異常現象」も参照 地震の前に動物が奇妙な行動ととったという報告は数多く記録されている。定説とはなっていないが、原因に挙げられることがあるものとして、微小な前震による地鳴りやアコースティック・エミッション(AE)、地電流の変化、地下水の水位・温度・成分などの変化、地下からのガスなどの物質の放出、帯電粒子の放出、空中電場の変化、海底や湖底などの状態の変化などがある。 そのほかにも、発光現象や火の玉、特殊な虹や霧、植物の異常、地震雲、気温の異常などが報告されている。 宏観異常現象に関する最古級の記録としては古代ギリシャの都市ヘリケ(Helike)におけるものが挙げられる。紀元前373年に起こった地震はヘリケの滅亡の原因になったとされているが、地震の前にネズミやヘビなどが一斉に逃げ出したことが記録されている。近代の例では、1923年関東地震では、上原勇作陸軍元帥や佐藤鉄太郎陸軍中将らプロの軍人が大砲の砲撃音のようなものを聞いたという経験談が伝えられている。一方、1933年昭和三陸地震では、地震前に地鳴りや風声のような音を聞いたという住民の証言があった。これらは地震発生後大きな揺れが到達する前に音を聞いたことによるものだと、国富信一や井上宇胤は分析している。兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)では地元住民から大学などの研究機関に至るまで数多くの報告があり、これらの報告をまとめた資料もいくつか出されている。 こうした事例の多くは非専門家によって報告されていて、地震との因果関係がはっきりとされていないものが多い。 なお、力武(2001)は各種の報告を統計的にまとめ、異常の出現範囲(震源域からの距離)は地震の規模に比例して広くなる傾向があること、異常の発現から地震までの期間はばらばらであるものの、最も早い部類の報告だけを見ると地震の規模が大きいほど早くなる傾向があることを報告している。
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宏観異常現象
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 17:17 UTC 版)
電磁的現象 - 地震の前後の異常な電磁的現象の報告があるが、因果関係ないし相関関係はあるのか、またその機序はといった点は(岩石の破壊により何らかの電磁波が発生する、のようなぼんやりと関連がある現象以外)今のところ不明であり、異常伝播なのかという点まで含めて、他の宏観異常現象と同様の域を出ない。例としては、1993年に発生した北海道南西沖地震で地震発生の1週間前からLFとVLFの著しい増加があったという記録や、1995年に発生した兵庫県南部地震で地震発生の6時間半前に録画されたテレビ番組にノイズが入っていたという報告がある。
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