圧力調節
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/06/15 15:54 UTC 版)
中耳の中は、絶えず酸素が消費されており、それに伴い外耳道より一時的に圧が低くなる事はあるが、酸素が消費されるだけ消費されたところで圧が調整された後は酸素の消費が圧の違いに及ぼす影響は、気温・体温・大気圧の変化に比べれば考慮する必要がないほどわずかである。 飛行機に乗ったりして周囲の気圧が急激に減少すると、耳にポーンと張ったような違和感を覚えることがある。これは、外耳側は外気圧をそのまま受けるのに対して、中耳側の圧力はすぐには変化せず、鼓膜の両側に圧力差が生じるからである。このような時は、唾を飲み込めばよい。すると、口蓋帆張筋の働きで耳管が開き、中耳の圧力と外気圧との均衡が回復する。 外気圧が低い場合はこの調整は容易であるが、逆の場合は鼻をつまむなどして鼻孔をふさいだ上で、鼻から息を吐き、呼気を耳管を通じて中耳に送り込むことで内外の圧力を調整する必要がある。耳抜きといい、ダイバーの常識である。むしろ、唾を飲み込む程度で中耳に空気が入る場合は、すでに開放性耳管による聴覚障害を起こし、さらに容易に鼻汁や細菌・プランクトンを含む海水が中耳に入ることで、中耳炎を起こす可能性が高い。
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