五節とは? わかりやすく解説

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ご‐せち【五節】

読み方:ごせち

奈良時代以後大嘗祭(だいじょうさい)・新嘗祭(にいなめさい)に行われた五節の舞中心とする宮中行事例年陰暦11月、中の丑(うし)の日に帳台の試み、寅(とら)の日に殿上(てんじょう)の淵酔(えんずい)、その夜御前(ごぜん)の試み、卯(う)の日に童御覧(わらわごらん)、辰(たつ)の日に豊明(とよのあかり)の節会(せちえ)の儀が行われた。のちには大嘗祭のときだけに行われた。ごせつ。《 冬》

五節の舞」の略。

五節の舞姫」の略。

[補説] 五節の名は「春秋左氏伝にみえる遅・速本・末・中という音律五声(節)に基づくといわれ、舞は天武天皇吉野滝の宮で、神女が袖を五度翻して舞った故事によるという。


ご‐せつ【五節】

読み方:ごせつ

五節句」の略。

⇒ごせち(五節)1


五節

読み方:ゴセチ(gosechi)

五節の舞中心とする儀式


ごせち 【五節】

奈良時代以後朝廷新嘗祭大嘗祭前後四日にわたり行われた五節の舞少女楽)を中心とする儀式行事で、室町期廃止五節の舞近代改訂して復活。五節は中国左伝』の五声皆節に基づくとも、舞姫五度袖をひるがえすからともいう。

五節

読み方:ゴセチ(gosechi)

五節の舞のこと

季節

分類 人事


節句

(五節 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/06 05:29 UTC 版)

絹本着色五節句図 蠣崎波響筆 (市立函館博物館蔵)

節句(せっく)は、古代中国陰陽五行説を由来として日本に定着した[要出典]。伝統的な年中行事を行う季節の節目(ふしめ)となるである。節供(せっく)、古くは節日(せちにち)とも言われる[1]

概要

この日には、日本の宮廷において節会(せちえ)と呼ばれる宴会が開かれた[2]。年間にわたり様々な節句が存在しており[要出典]、そのうちの5つを江戸幕府が公的な行事・祝日として定めた[3]。それが人日上巳端午七夕重陽の五節句である[3]

五節句
漢名 日付 和名 節句料理
人日(じんじつ) 1月7日 七草の節句 七草粥[4]
上巳(じょうし) 3月3日 桃の節句・雛祭 菱餅白酒など[4]
端午(たんご) 5月5日 菖蒲の節句 菖蒲酒。菖蒲湯の習俗あり。関東では柏餅、中国や関西ではちまき[4]
七夕(しちせき) 7月7日 笹の節句・七夕(たなばた) 裁縫の上達を願い素麺[4]が食される(織姫も参照)。
重陽(ちょうよう) 9月9日 菊の節句 を浮かべた酒など[4]菊酒も参照)。

明治維新後もしばらくは実施されていた[註 1]が、改暦の年である1873年明治6年)1月4日太政官第1号布告「五節ヲ廃シ祝日ヲ定ム」によって廃止となった[5]。その後、1948年昭和23年)7月20日公布・施行の「国民の祝日に関する法律」によって、2024年現在においては端午の節句のみ「こどもの日」の名称で祝日となっている[6]

「御節供」と呼ばれた節句料理はもともと五節句の祝儀料理すべてをいっていたが、のちに最も重要とされる人日の節句の正月料理を指すようになった[2][7]。そして、今日では「おせち」として、正月三が日もしくは七日にかけての松の内の期間において食べるものを指すようになっている[8]。ただ、今日でも人日の節句の七草粥など「節句料理」として残っているものがある[4]

節句に飾られる人形雛人形五月人形など)は、節句人形(せっくにんぎょう)とも称される[9]

なお、新暦では3月3日・5月5日・7月7日は同じ曜日となる[10]

ことわざ

六日の菖蒲、十日の菊(むいかのあやめ/しょうぶ、とおかのきく)
5月5日(菖蒲の節句)までの菖蒲、9月9日(菊の節句)までの菊は価値があるが、その日を過ぎると一気に価値がなくなる意味[11]。転じて、時機を逸して価値のなくなった状態を指す[11]。例えば、2月14日を過ぎたバレンタインチョコ12月25日を過ぎたクリスマスケーキが投げ売りされることと同様の意味合いである[要出典]
怠け者の節句働き(なまけもののせっくばたらき)
普段働かないで怠けている者が、みんなが休む節句に働くこと[12]

脚註

  1. ^ 1870年2月27日(明治3年1月27日)太政官第57号布告「郵船商船規則」には、祝日として人日以外の四節句が記載されている[5]

出典

  1. ^ 神永曉 (2017年1月30日). “「節句」と「節供」”. ジャパンナレッジ. 日本語、どうでしょう?. ネットアドバンス. 2021年1月7日閲覧。
  2. ^ a b 土屋京子「節句と節句料理についての一考察」『東京家政大学博物館紀要』第15巻、東京家政大学博物館、2010年、79頁、ISSN 13433709NAID 110007535653 
  3. ^ a b 是澤博昭「節句に見る子供――近代からみる江戸の子育て」『幼児教育史研究』第12巻第0号、幼児教育史学会、2017年、59-62頁、doi:10.20658/youjikyoikushi.12.0_59ISSN 1881-5049NAID 130006565871 
  4. ^ a b c d e f 『食料の百科事典』 丸善 p.317 2001年
  5. ^ a b 手塚和男「祝日考」『三重大学教育学部研究紀要 人文・社会科学』第46号、三重大学教育学部、1995年、33-48頁、ISSN 03899233NAID 1100005039202021年4月30日閲覧 
  6. ^ 国民の祝日について”. 内閣府. 2021年1月7日閲覧。
  7. ^ 武光誠編著『日本のしきたり-開運の手引き』 講談社 p.58 1994年
  8. ^ グラフ社著『冠婚葬祭の作法―規律としてのルールとマナー 改訂版』 グラフ社 p.342 2003年
  9. ^ 節句人形とは”. 一般社団法人日本人形協会. 2021年1月7日閲覧。
  10. ^ NEWS ONLINE 編集部 (2018年6月29日). “曜日の雑学 偶数でゾロ目になる日はだいたい同じ曜日になる”. ニッポン放送 NEWS ONLINE. 2021年1月7日閲覧。
  11. ^ a b 「「六日の菖蒲、十日の菊」の意味を知りたい。」 - レファレンス協同データベース
  12. ^ 「怠け者の節句働き(なまけもののせっくばたらき)」の意味や使い方”. Weblio辞書. 2021年1月7日閲覧。

関連項目

外部リンク


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