世界の伝説的な槍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 13:57 UTC 版)
聖槍(ロンギヌスの槍):キリストの血を受けた槍。 グングニル:北欧神話の戦争と死の神オーディンが持つ槍だとされている。その後の所有者はダグ。ダグはオーディンに供物を捧げ、願いを聞き入れたオーディンは彼に自身の槍を貸し与える。 ルーの槍:ケルト神話の太陽神ルーの武器。「投げると稲妻となって敵を死に至らしめる灼熱の槍」他諸説ある。日本では「ブリューナク」として語られることがある。 ゲイ・ボルグ:アイルランドの説話に登場する槍。海獣の骨で造られた槍で、投げれば30の鏃となって降り注ぎ、突けば30の棘となって破裂する。 アキレウスの槍:ギリシア神話に登場するトロイ戦争の英雄アキレウスの槍。この槍で受けた傷は普通の治療で治らず、この槍の穂先を削った粉末を掛けることでしか治らなかった。 屠殺者:アイルランド神話「トゥレンの息子たちの最期」に登場するペルシア王ペザールの所持する毒槍。槍先が灼熱しているため、平時は大釜(氷、又は氷水)につけて保管されている。ルグがトゥレンの息子たちに要求したものの一つ。その後の所有者はコンホヴァル・マク・ネサ。 急進(ルビ:ダート)・殺し屋(ルビ:スローター):アルスター伝説に登場するアルスター王コンホヴァル・マク・ネサが、ウシュリウの息子たちとの戦いにおいて、息子フィアクラに貸し与えた王自身の武具。 ルーン:アルスターの戦士ケルトハル・マク・ウテヒルの槍。血に餓えており、毒液の大釜につけておかないと柄が燃え上がってしまう。 クールグラス:Culghlas。アルスターの戦士コナル・ケルナハの槍 ゲイ・ジャルグ:フィアナの戦士ディルムッド・オディナの所持する投げ槍。ダグダの息子オイングスからの贈り物。 ゲイ・ボー:フィアナの戦士ディルムッド・オディナの所持する投げ槍。魔術師マナナーン・マク・リルからの贈り物。 ロンゴミニアト:ブリトン人の長アーサー王の所持する槍。"rhon"は「槍」、"gomyniad"は「打ち手」を意味する。 ロン:ブリトン人の長アーサー王の持つ槍。「その鉄、先端が鋭くとがり、長く幅広く、戦場に恐るべき力発揮せり」と詠われる。 マルテ:バビロニアの総督バリガンの用いた矛。その柄は棍棒のように太く、穂先のみで優に驢馬の一荷となるという巨槍。 グラーシーザ:ソルケルの子ギースリ(『ギースリのサガ』の主人公の伯父)が、兄アリの仇ビョルンと決闘する際、兄の妻の奴隷から奪った剣。決闘には勝利するが、剣を取り返そうとした奴隷を斬りつけた際、折れてしまう。のちに槍の穂に鍛えなおされ、甥のギースリ(同サガの主人公)のものとなる。 ヴィグ:コルマクがステインゲルズと二人きりで杯を傾けていたとき、コルマクが脱いだマントの留め金をある男が盗み、それに気が付いたコルマクがその男に投げつけた槍。しかし、槍は命中しなかった。 トリアイナ:ギリシャ神話に登場する海神ポセイドンの持つトライデント。 トリシューラ:ヒンドゥー教の破壊神シヴァ神の力の象徴。 ヴィジャヤ:ヒンドゥー教の雷神インドラの力の象徴の一つ、稲妻を表す。 シャクティ:カルナが黄金の鎧の代わりとしてインドラ神に授けられた必殺の槍。 ミスティルテイン(剣、(手投げの)矢説あり):北欧神話に登場するヤドリギで作られた槍。唯一、光の神バルドルを殺すことができる。 ロムルスの槍:ローマ建国の王ロムルスの持つ槍。彼の槍はパラティウムという丘の上に突き刺した際、樹木になった。 鉤鎌槍:槍身の背面に鎌状の突起がついた大槍。偃月槍に近い形状だが装飾が省かれ、全体的に簡素な造りになっている。槍身も小振りで軽量化されている。 絶海槍:dral mtsho mdung、ホータン王国(于闐)建国神話の槍、毘沙門天の槍。 牛頭の矛:ペルシアの大英雄フェリドゥーンはカーヴェにビルマーヤの頭を模した牛頭の矛を作らせ、自身の武器とした。 ガルシャースプの矛:ゾロアスター教神話の大英雄ガルシャースプの鎚矛。 悪竜アジ・ダハーカを打ち殺したときに使用した打撃武器。 ルガンズの槍:ルワンダ第三王朝初代の英雄王ルガンズ2世の魔法の槍。 ブリトマートの槍:過去のブリテン王が作った黒檀の槍。女騎士ブリトマートの槍。
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