七王国において
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 00:58 UTC 版)
ロバート・バラシオン王が、ウェスタロスの七王国の系譜を継ぐ名家であり、北部の統治者であるスターク家の古からの本拠地であるウィンターフェルに、エダード・スターク公を訪ねるところに物語は始まる。篤い信頼を寄せるエダードに、ロバート王は宰相である〈王の手〉の地位につくことを請う。妻キャトリン(ケイトリン)に妹ライサ(リサ)から手紙が届き、前の〈王の手〉である亡夫ジョン・アリンがラニスター家に殺されたと書いてよこす。キャトリンがジョン・アリンの死の調査を願ったため、エダードは〈王の手〉となることを承知する。 スターク家が南に向かう前に、エダードの3番目の息子ブランは王妃サーセイとその双子の弟ジェイミー(ジェイム)の近親相姦の場面を目撃してしまい、ジェイミーに窓から突き落とされて重傷を負う。キャトリンは息子を看護するためウィンターフェルに残る。暗殺者が再びブランの命を狙ったため、キャトリンは夫が王都キングズランディングで危険にさらされていると思い、警告するために密かに王都に向かう。そして王都においてピーター・ベイリッシュ(ベーリッシュ)、またの名をリトルフィンガー、と出会う。ピーターは幼いころキャトリンに恋していた人物で、サーセイの弟ティリオンがブランの暗殺の試みの裏にいると言う。キャトリンは帰りの旅の途中でティリオンを捕え、妹ライサの住む高巣城(アイリー)に連れていく。ライサはティリオンを処刑しようとするが、ティリオンは決闘裁判を要求し、意外にもティリオンの擁護者となったブロンが勝利し、ティリオンは再び自由になる。 エダード公は王都キングズランディングに娘のサンサとアリアを伴って旅する。13歳のサンサはロバート王の12歳の息子であり世継ぎである ジョフリーと婚約する。ロバート王は自堕落となり統治に興味を失っているが、エダードは〈王の手〉の義務を果たそうと尽くす。エダードは、ロバートの子達の父親が実はジェイミーであることを知るが、この事実を告げる前に、ロバートは狩りで死んでしまう。ロバートの末弟レンリー 公は、ラニスター家が動く前に、協力してサーセイとその子らを監禁して玉座を支配下に置くべきだと申し出るが、エダードは不名誉な行動だとして退ける。代わりに、リトルフィンガーに命じて〈王都の守人〉(都市警備隊)にサーセイを逮捕させ罪に問おうとするが、リトルフィンガーに裏切られる。エダードは逆に逮捕され、サンサは監禁されるが、アリアは脱出する。 サーセイの長男であるジョフリーが王位を継ぎ、エダードを死刑に処す。ここで〈五王の戦い〉と後に称される内戦が突発する。サーセイとジェイミーの父であるタイウィン公は、キャトリンがティリオンを逮捕したことへの報復として、スターク家とタリー家らに対して、戦争を始める。エダードの二番目の息子ロブ・スタークは北部人の軍をリヴァーランドに率いて母方の祖父であるホスター・タリー公とともに、父の敵を討とうとする。ジェイミー・ラニスターはリヴァーラン攻城戦を指揮し、タイウィンはトライデント河の南に大軍を置いてロブがキングズランディングに進攻するのを防ごうとする。ロブは大胆な作戦を図り、歩兵隊をタイウィン軍に向かわせながら、騎兵の別働隊を密かにリヴァーランに向かわせる。タイウィンは解放されたティリオンと合流し、スタークの歩兵を撃退するが、それが囮であることに気づくのが遅れる。ロブの軍勢は、リヴァーラン城を攻めるラニスター家のキャンプを急襲して崩壊させ、ジェイミーを捕虜にする。レンリー・バラシオン公はジョフリーが王の子でないことを公表し、ウェスタロスの王であると宣言して、この戦争における五王のうちの第二の王となる。スターク家とタリー家の旗主(旗手)たちがロブ・スタークを〈北の王〉と宣言した時、ロブは第三の王となる。
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七王国において
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 00:59 UTC 版)
鉄の玉座を巡る内戦〈五王の戦い〉はさらに複雑化する。『七王国の玉座』で最初に玉座を宣言したのはジョフリー・バラシオン、レンリー・バラシオンそしてロブ・スタークであったが、ベイロン(バロン)・グレイジョイもまた鉄諸島の王であると宣言して北部の西岸に大規模な攻撃を仕掛け、〈五王の戦い〉の第四の王となる。スターク家の本拠地ウィンターフェルでは、ロブの弟のブランが昏睡状態から目覚めて城の指揮をとる。ジョジェンとミーラ(メーラ)・リードが〈灰色沼の物見城〉(グレイウォーター監視所)からやってきてブランの友となる。二人はブランの見る奇妙な〈三つ目の鴉〉の夢に興味を抱く。 ウェスタロスでは無名だが、東方では深く奉ぜられている神、ル=ロール(ルラー)の女祭司である、アッシャイ出身のメリサンドルに背中を押され、亡きロバート王の弟でレンリーの兄スタニス(スタンニス)・バラシオンはウェスタロスの王であることを宣言して、第五の王となる。伝統に従えば年長のスタニスが有力なはずだが、優勢な軍を抱えるレンリーは引き下がらない。共通の敵ラニスター家に対するスターク-バラシオン同盟を話し合うために、キャトリン(ケイトリン)・スタークはレンリーとスタニスとの会談に同席する。会談は失敗し、キャトリンとブライエニー (ブリエンヌ)の目の前で、奇妙な影がレンリーを殺す。下手人だと疑われ、ケイトリンとブライエニーは逃亡する。タイレル(ティレル)家を除き、レンリーの支持者の多くはスタニスの側につく。メリサンドルがふたたび影を生み落として城代を殺し、レンリーの本拠地ストームズエンドは陥落する。 ティリオン・ラニスターはキングズランディングに到着して、甥であるジョフリーの宰相である〈王の手〉に就任する。ティリオンは、姉サーセイに対する陰謀をめぐらせながらも、王都の防御を固め、甥ジョフリーの玉座を守るために他の名家との交渉に入る。タイレル家と交渉するためにリトルフィンガーを送りだす。メイス・タイレル公は、先にレンリーと結婚していた娘のマージェリーをジョフリーに嫁がせることを承知し、タイレル家が味方になる。さらにジョフリーの妹ミアセラ王女をプリンス・トリスタン・マーテルと婚約させ、マーテル家とも同盟する。 父ベイロンに認めてもらうために、かつてスターク家の里子でありロブの親友でもあったシオン・グレイジョイは、30人にも満たない軍勢でウィンターフェル城を占領し、ブランとリコンを捕える。だがブランとリコンは逃げ出す。シオンは農民の子を二人殺してその顔の皮を剥ぎ、ブランとリコンに見せかける。スターク家の味方は怒り、ボルトン家からの助勢を得てウィンターフェル城を包囲する。だがシオンはボルトン家の私生児ラムジー(ラムゼイ)・スノウと謀り、ボルトンの兵士たちは包囲軍を打ち破る。ボルトン勢は入城後シオンを裏切ってウィンターフェルを破壊する。 ブランとリコンは隠れて生きており、スターク家の血を守るために、メイスター(マイスター)・ルーウィンは二人に別々の道を行くよう諭す。元〈野人〉で城の召使のオシャは、リコンを安全な場所に連れていくことを承知する。ブランはミーラとジョジェンそしてホーダーとともに〈壁〉の北に旅することにする。 ロブ・スタークは軍を西部に率い、ラニスター軍を何度も破る。タイウィン・ラニスターはキングズランディングへの脅威を知って撤退する。 アリアは男の子を装い、ヨーレンに率いられたジェンドリーら〈冥夜の守人〉の新入りに加わって北に旅する。だがラニスター家に捕えられてハレンの巨城(ハレンホール)に連れて行かれ、今度は農民の少女を装う。謎の男ジャクェン・フ=ガー(ジャケン・フガー)は、命を救われた礼として、アリアの望む3人を殺すと申し出て、2人を殺す。3人目を選ぶ代わりに、ジャクェンにスターク家の味方を解放させ城を奪う。ジャクェンはアリアにコインを贈り、助けが欲しい時にはブレーヴォスの人間に"ヴァラー・モルグリス"("ヴァラール・モルグリス")と言うよう教える。ルース・ボルトン公が到着し、アリアは小姓となるがすぐに脱走する。 スタニスの軍勢がキングズランディングを陸と海から攻める。ティリオンは川に鎖を渡して退路を断ち、ギリシャ火薬のような物質である〈炎素〉によって川面に火を付けてスタニスの海軍を殲滅する。そこにタイウィンとタイレル家の軍勢が到着し、陸軍を打ち破る。スタニスは残ったわずかな兵と脱出する。だがティリオンは味方の騎士に不意打ちを受け重傷を負う。
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