主記憶装置
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主記憶装置(しゅきおくそうち)は、記憶装置の分類で、コンピュータのメインバスなどに直接接続されている記憶装置のこと。比較的CPUから近い位置にあるため、一般に外部バスなど比較的CPUから離れていて大容量だが低速な記憶装置である「補助記憶装置」と比較すると、高速(低レイテンシかつ高スループット)だが小容量である。特に、CPUが入出力命令によって外部のインタフェースを操作するのではなく、「ロード・ストア命令」や、さらには通常の加算などの命令において直接読み書きできる対象であるものを指す。メインメモリ、一次記憶装置[注釈 1]とも。
- 1 主記憶装置とは
- 2 主記憶装置の概要
一次記憶装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 23:26 UTC 版)
詳細は「主記憶装置」を参照 一次記憶装置または主記憶装置(英:Primary storage)という語は、「プロセッサが直接アクセスできる記憶装置」を指す、大雑把な分類である。プロセッサはそこに格納されている命令を常に読み取り、実行している。頻繁に操作しているデータも同様の方法でそこに格納されている。 初期のコンピュータでは、水銀遅延線、ウィリアムス管、磁気ドラムメモリが一次記憶装置として使用された。1954年ごろ、磁気コアメモリがそれら信頼性の低い手法に取って代わった。集積回路の集積度の向上により半導体メモリが実用的になり、磁気コアメモリに代わって主流となった。IBMのメインフレームの場合、1964年発表のSystem/360ではまだコアメモリ、1970年リリースのSystem/370では半導体メモリである。また、現在の Random Access Memory(RAM)は、ほぼ全て半導体メモリである。 レジスタ (コンピュータ): レジスタを一次記憶装置に分類することもある。各レジスタは一般に1ワードのデータ(32ビットや64ビット)を格納する。CPUの命令は、演算装置にレジスタ上のデータを使った計算や他の操作をさせるものである(それ以外の補助的な命令もある)。プログラミングにおいて、レジスタは特別である(また、一部のレジスタは内部的なもので、プログラマからは「見えない」)。レジスタは記憶装置の中でも最速であり、フリップフロップで構成されている。一時記憶装置という語もあるが「一次」と「一時」でまぎらわしい。 キャッシュメモリ: 超高速なレジスタと若干遅いメインメモリの中間にある。一般にプログラマから見て、速度以外は通常のメインメモリと同様に扱える対象となっている(正確に言うなら、通常のメインメモリのつもりでアクセスすると、「キャッシュにヒット」すれば、なぜか速い、という感じである)。キャッシュメモリはメインメモリより高速だが、容量は小さい。また、レジスタに比べると低速だが容量は大きい。キャッシュメモリ自体も階層化されることが多く、一次キャッシュは最も小さいが最速で、プロセッサに最も近い位置に配置される。二次キャッシュはそれよりも大きく低速である。さらに三次キャッシュがある場合もある。 ワーキングメモリ: ハードウェア的にはキャッシュメモリに相当するメモリを、プログラマが意識して扱う必要があるような形で持っているコンピュータもある。Emotion Engineの「データスクラッチパッドRAM」など。 メインメモリは、メモリバス経由でCPUと直接または間接に接続される。メモリバスは実際にはアドレスバスとデータバスで構成される。CPUはまず、アドレスバスにメモリアドレスと呼ばれる数値を送り、アクセスしたいデータの位置を指定する。次にデータ本体の読み書きをデータバスで行う。場合によってはCPUと一次記憶装置の間にメモリ管理ユニット (MMU) があり、仮想記憶という抽象化などのタスクを実施する。 一次記憶装置で使うRAMは揮発性であるため、それだけでは電源を入れたときにCPUが実行する命令を読み出すことができない。そこで、小さな立ち上げプログラム(BIOS)の格納された不揮発性メモリを使ってブート処理を行う。ブート処理では、不揮発性の二次記憶装置からより大きなプログラムをメインメモリに持ってきて、それを実行する。ここで使われる不揮発性メモリを Read Only Memory (ROM) と呼ぶ。 "ROM" と呼ばれるメモリは実際には「リードオンリー」ではないことが多く、更新が可能である。しかし、書き込みは遅く、再書き込みの前に消去する必要がある。組み込みシステムではプログラムを書き換えることが少ないため、ROM上のプログラムを直接実行することがある。普通のコンピュータではROMにBIOSなどの単純なプログラム以外を置くことはなく、プログラムは不揮発性の二次記憶装置に記憶しておくのが一般的である。 前述したとおり、英語では「一次記憶装置」は primary storage だが、最近では storage の意味が日本語での用法に近い場合があるため、primary storage が本項目で言うところの「二次記憶装置」を意味する場合も出てきている。
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