一次視覚野
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/06 04:31 UTC 版)
一次視覚野ニューロンの受容野はより大きく、神経節細胞やLGN細胞に比べて、より複雑な刺激を要求する。ヒューベルとウィーセルは、一次視覚野ニューロンをその受容野に基づいて、単純細胞、複雑細胞、超複雑細胞に分類した。単純細胞の受容野は、細長くたとえば中心に楕円形の興奮野があり周辺に抑制野があるか、ほぼ長方形で長辺の一方の領域が興奮野でもう一方が抑制野である。こうした細胞を興奮させる像は、特定の方向に傾いている必要がある。複雑細胞の受容野では、特定の方向に傾いたバーが細胞を興奮させ、細胞を興奮させるために特定の方向への運動が必要なものもある。超複雑細胞では、バーは特定の長さを持つ必要がある。
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一次視覚野 (V1)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/20 14:40 UTC 版)
一次視覚野は脳の視覚野で最も良く調べられている領域である。研究されたすべての哺乳類において、一次視覚野は後頭葉 (後頭葉は視覚刺激の処理を担っている) の後頭極に位置している。一次視覚野は、最も単純で最も初期に活動する視覚野で、静止、または運動する対象に関する情報の処理に特化し、また、パターン認識に力を発揮する。 機能的に定義された一次視覚野と呼ばれる領域は、解剖学的に定義される線条皮質とおよそ同等である。"線条皮質 (striate cortex)"という名前はジェンナリ線 (stria of Gennari) と呼ばれる、外側膝状体から灰白質のIV層へと伸びる髄鞘化された軸索の、肉眼でも識別可能な大きな縞模様に由来する。 一次視覚野はI層からVI層までラベルされた6層の機能的に異なる層に分けられる。その内、外側膝状体 (LGN) から殆どの視覚情報の入力を受けるIV層は4A、4B、4Cα、4Cβ のさらに4層に分けられる。4Cα 亜層は外側膝状体からの殆どの巨細胞性入力を受け、4Cβ 層は小細胞性経路からの入力を受ける。 ヒト成人の一次視覚野の平均ニューロン数はそれぞれの大脳半球につき、約1億4000万個ほどであると見積もられる。(Leuba & Kraftsik, Anatomy and Embryology, 1994)
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