コロラド川とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > コロラド川の意味・解説 

コロラド‐がわ〔‐がは〕【コロラド川】


コロラド川

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/20 16:27 UTC 版)

コロラド川
延長 2,330 km
平均流量 620 m³/s
流域面積 629,100 km²
水源 La Poudre Pass Lake
水源の標高 ~2,700 m
河口・合流先 カリフォルニア湾
流域 アメリカ合衆国メキシコ
テンプレートを表示

コロラド川(コロラドがわ、Colorado River)はアメリカ合衆国南西部メキシコ北部を流れ、カリフォルニア湾へ至るメキシコ湾へと東流するリオ・グランデ川と並ぶ、この地域の主要河川である。

スペイン語ではリオ・コロラド(Río Colorado)という。“Colorado”の語源は色つき(colored)であり、水が赤みを帯びた色をしていることが由来となっている。

川は長さ2,330km(1,450マイル)、流域面積約629,100km²に及び、アメリカ7州とメキシコ2州にまたがる広大な乾燥地帯を流域に含んで潤す。水源は合衆国のロッキー山脈中央部のラ・パウダー・パス湖であり、そこから南西に流れてコロラド高原を横切りグランド・キャニオンを刻み、アリゾナ州ネバダ州の州境ミード湖となる。そこからは南に流れてカリフォルニア州アリゾナ州の州境を形作ったあと、アメリカ=メキシコ国境をゆく。メキシコ国内では非常に乾燥したコロラド川デルタ英語版(Colorado River Delta)を作りバハ・カリフォルニア州ソノラ州の間でカリフォルニア湾の最深部に灌ぐ。

劇的な大峡谷と激しい急流、そして11箇所のアメリカ合衆国国立公園で知られるコロラド川水系北アメリカ大陸南西部の4,000万人[1]の命を支える水源である。コロラド川とその支流は広範囲にわたるダム、貯水池、水路で管理されていて、2万平方キロメートルを超える農地の灌漑と家庭用給水に利用される。急勾配を流れる膨大な水は水力発電に向いており、流域内の合衆国西部山間部英語版(Intermountain West)にあるダムの多くは尖頭負荷発電所(Peaking power plant)としてピーク時電力を供給するのに重要な役割を担う。こうした水の猛烈な使用のために下流の160km(100マイル)では干上がってしまうことがあり、1960年代には海まで到達しないことも多かった。21世紀においては中流域でも流量不足が慢性化しており、2023年4月中旬には、ダム湖の貯水率がパウエル湖で約23%、ミード湖で約30%と湛水開始以来の最低水準に落ち込んだ[1]

スペイン探検家メルチョール・ディアス英語版(Melchor Diaz)が1540年にヨーロッパ人で最初に探検した。

流路

アメリカ合衆国コロラド州ロッキーマウンテン国立公園内に源を発し、南西に流れくるグリーン川を合わせる。

アリゾナ州のユタ州との境界付近のペイジにはグレンキャニオンダムがある。このダム湖であるパウエル湖サンファン川英語版が流入する。それから西に向きをかえグランドキャニオンを流れる。グランドキャニオンを過ぎるとラスベガス付近にフーバーダムがあり、南へ流れを転じデーヴィスダム英語版へ注ぐ。

下流のメキシコ領内ではバハカリフォルニア州ソノラ州との境界を形成し、ほとんど干上がった状態でカリフォルニア湾に達する。

コロラド川デルタ英語版湿地キヅタアメリカムシクイミドリツバメサメズアカアメリカムシクイフタオビチドリ英語版クロエリセイタカシギといった渡り鳥の渡来地または繁殖地であり、1996年と2008年にラムサール条約登録地となった[2][3]

支流

下流より記載

渇水問題と取水制限の動き

アメリカ合衆国内7州が1922年に結び、1948年にメキシコが参加したコロラド川協定により取水量が定められているが、流量見積もりの甘さや利水重視、そして気候変動に伴う流域での降水量(雨・雪)減少により、渇水が深刻化している[1]。このためアメリカ合衆国連邦政府と7州は2007年、取水量を2026年までに抜本的に見直し、それまではダム湖貯水量に下流3州での取水を制限するす方針を打ち出し、2023年5月には連邦政府と下流3州が取水量を13%ずつ減らす暫定合意を結んだ[1]

流域の自然景勝地

出典


コロラド川

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/11 20:41 UTC 版)

インペリアル郡 (カリフォルニア州)」の記事における「コロラド川」の解説

コロラド川はアメリカ合衆国南西部メキシコ北西部流れる川であり、全長約2,330マイル (1,450 mi)、ロッキー山脈西側斜面にある乾燥地帯一部注いでいる。元々の流れコロラド州グランド湖の北からカリフォルニア湾流れている。しかし、長年の間に実際にアメリカ合衆国国内は人が消費するためにカリフォルニア湾に注がなくなった。この川は釣りボート遊び水上スキーおよびジェットスキーなど水上スポーツ人気がある。

※この「コロラド川」の解説は、「インペリアル郡 (カリフォルニア州)」の解説の一部です。
「コロラド川」を含む「インペリアル郡 (カリフォルニア州)」の記事については、「インペリアル郡 (カリフォルニア州)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「コロラド川」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「コロラド川」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「コロラド川」の関連用語

コロラド川のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



コロラド川のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのコロラド川 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのインペリアル郡 (カリフォルニア州) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS