グルコシノレート
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グルコシノレート (英: glucosinolate)は、カラシナやキャベツ、ワサビなどの辛味をもつアブラナ目の多くに含まれる二次代謝産物の一種である。カラシ油配糖体(カラシゆはいとうたい 英: mustard oil glycoside)とも呼ばれる。これらの植物の辛味は、その植物体が損傷した際にカラシ油配糖体から生じるカラシ油(イソチオシアン酸アリル)に由来する。これらの天然化学物質は、植物の害虫や病害に対する自衛に寄与することが多いが、そのうちの一部は人類により嗜好品とされ、健康増進成分としても利用される。
- 1 グルコシノレートとは
- 2 グルコシノレートの概要
グルコシノレート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/01 00:04 UTC 版)
また、搾油後の菜種ミール(油かす)には、ヒトも含む動物の甲状腺障害に関与する含硫化合物の一種であるイソチオシアネート前駆体のグルコシノレートが多く含まれている。しかし、グルコシノレートは水溶性であるため、搾油された菜種油中にはグルコシノレートは含まれない[要検証 – ノート]。 グルコシノレート類には、約120の含硫化合物があることが知られており、特にナタネ種子には、ヒトを含む動物に対して、甲状腺腫を誘導するゴイトリンの前駆体のプロゴイトリンが多く含まれている。一方、ブロッコリー、カリフラワー、キャベツなどのアブラナ科の葉菜類の食用部分は主に葉であり、プロゴイトリン量は極めて少ないため、ヒトは食しても問題はない。ゴイトリンは、当然ヒトに対しても有害である。しかし、葉菜類が安全なのは、ゴイトリンがヒトに対して無害ということでなく、種子でなく葉中のプロゴイトリン量が極めて少ないためである。なお、低グルコシノレートはカナダ・キャノーラ会議では、30μmol/g以下と定められている。
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