カラマツとは? わかりやすく解説

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から‐まつ【唐松/落松】

読み方:からまつ

マツ科落葉高木日本特産。主に亜高山帯分布し、高さ約30メートル樹皮灰褐色針状束生し、秋に黄葉する。4月ごろ、雄花雌花とがつき、上向き球果ができる。材は建築・土木などに使用富士松日光松らくようしょう


唐松

読み方:カラマツ(karamatsu)

マツ科落葉高木


落葉松

読み方:カラマツ(karamatsu), フジマツ(fujimatsu), ラクヨウショウ(rakuyoushou)

マツ科落葉針葉高木


カラマツ(からまつ)

秋になると紅葉して落ちる、唯一の日本産針葉樹。とくに信州周辺北海道見られる。ねじれや曲がり生じやすいので、チンキング工法による使用が多い。強い粘りをもち、耐朽性は高い。現在は乾燥技術確立され狂いヤニ問題軽減している。

カラマツ

別名:落葉松
【英】:Larix leptolepis
(マツ科)


分布するのは、本州中部海抜高が10002000メートル地域です。最近では、北海道東北地方本州中部寒冷地帯の造林樹種として注目されるようになり、その造林面積増加してきましたスギヒノキのように、全国的に知られているものとは違い、現在でもどちらかといえば産地周辺地域利用される量が多いのではないでしょうか日本産する針葉樹のうち唯一の落葉樹です。カラマツはその樹形美しく柔らかい感じありますが、木材の方はどちらかというと重硬で荒々しい感じがします

木材
心材の色は褐色ですが、若い間は比較淡色で、大木になると濃色なります辺材黄白色です。木理一般に通直でないことが多いのです。春から夏へかけて形づくられる細胞の形の違い大きいため、年輪がはっきりとわかり、したがって肌目は粗くなっています。木材には“やに”っぽい臭いがあり、一つ特徴いえます軸方向細胞間道樹脂道をもっていて、“やに”が材面に滲み出来ます気乾比重は0.40~0.50(平均値)~0.60で、重硬な針葉樹材一つです。どちらかといえば利用の際取扱いにくい木材いえます。とくに、若い造林木からの木材乾燥の際、割れ狂いが出易く利用する上で大きな問題となっていて、現在多く研究機関がその解決努力してます。老齢になって成長がおそくなったようなカラマツは“天カラ”と呼ばれ造林した若齢木と対照的に高く評価され銘木として高い値段取引されます。心材保存性中庸ですが、水中での耐久性が高いので、丸太として多く利用されます。

用途
建築主として表面出ない部材)、土木用タンネージ、パレット家具などに、用いられます。


唐松

読み方:カラマツ(karamatsu)

マツ科落葉針葉高木高山植物園芸植物

学名 Larix kaempferi


落葉松

読み方:カラマツ(karamatsu), フジマツ(fujimatsu), ラクヨウショウ(rakuyoushou)

マツ科落葉針葉高木高山植物園芸植物

学名 Larix kaempferi


落葉松

読み方:カラマツ(karamatsu)

作者 井上靖

初出 昭和27年

ジャンル 小説


落葉松

読み方:カラマツ(karamatsu)

作者 内藤吐天

初出 昭和10年

ジャンル 句集


唐松

読み方:カラマツ(karamatsu)

所在 長野県小諸市


唐松

読み方:カラマツ(karamatsu)

所在 岡山県新見市

地名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

カラマツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/16 07:44 UTC 版)

カラマツ(唐松[7][8]・落葉松[7]学名: Larix kaempferi)は、マツ科カラマツ属落葉針葉樹日本固有種[1]。日本産針葉樹の中では、唯一の落葉樹である[8]。その、唯一の落葉樹であることから「落葉松(ラクヨウショウ)」と書くこともある。北海道や長野県では、カラマツによる大規模な造林も行われた。若い材は、ねじれが生じるため用途が限られる傾向にあったが、強度が強く、建材用としてスギ材と張り合わせたハイブリッド集成材が有望視されている。唐絵(中国の絵画)のマツに似ていることが名前の由来である。別名、フジマツ[9]


注釈

  1. ^ トドマツAbies sachalinensis)とエゾマツPicea jezoensis)という和名を持つ樹木もあるが、それぞれモミ属Abies)とトウヒ属Picea)に属しマツでもカラマツでもない。

出典

  1. ^ a b c d Katsuki, T. & Luscombe, D (2013). Larix kaempferi. The IUCN Red List of Threatened Species 2013: e.T42312A2971556. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2013-1.RLTS.T42312A2971556.en. Downloaded on 21 October 2018.
  2. ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Larix kaempferi (Lamb.) Carrière カラマツ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年12月25日閲覧。
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Larix leptolepis (Siebold et Zucc.) Gordon カラマツ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年12月25日閲覧。
  4. ^ a b 佐竹義輔原寛、亘理俊次、冨成忠夫『フィールド版 日本の野生植物 木本』(1993年、平凡社)p.3-4
  5. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Larix kaempferi (Lamb.) Carrière f. pendula (Sugim.) Yonek.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年2月5日閲覧。
  6. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Larix kaempferi (Lamb.) Carrière f. rubescens (Inokuma) T.Shimizu”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年2月5日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h i j 西田尚道監修 学習研究社編 2009, p. 57.
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m 田中潔 2011, p. 112.
  9. ^ a b c 林将之 2008, p. 15.
  10. ^ a b c d e 平野隆久監修 永岡書店編 1997, p. 279.
  11. ^ a b c 辻井達一 1995, p. 36.
  12. ^ a b c d e f g h i j 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 252.
  13. ^ a b 白石進・磯田圭哉・渡辺敦史・河崎久男, (1996) 蔵王山系馬ノ神岳に生存するカラマツのDNA分類学的解析. 日本林学会誌 78(2), pp175-182. doi:10.11519/jjfs1953.78.2_175
  14. ^ 永光輝義・戸丸信弘, (2015)特集「カラマツの遺伝育種学の進展と育種の展望」 カラマツ天然林の遺伝的変異. 森林遺伝育種4(4), pp148-152. doi:10.32135/fgtb.4.4_148
  15. ^ 長坂壽俊・吉村研介・明石孝輝・荒井国幸・山本千秋, (2011) カラマツ産地試験の長野県内試験地における産地の特性評価と地域区分. 日本林学会誌93(4), pp179-186. doi:10.4005/jjfs.93.179
  16. ^ 岡田滋・森俊人・酒井昭・倉橋昭夫, (1970) 20産地からのニホンカラマツの冬の耐凍性の差. 日本林学会誌52(12), pp377-379. doi:10.11519/jjfs1953.52.12_377
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  19. ^ a b c 辻井達一 1995, p. 34.
  20. ^ a b c d 岡本省吾『樹木』保育社〈エコロン自然シリーズ〉、6頁。ISBN 4-586-32112-1
  21. ^ 辻井達一 1995, pp. 34–36.
  22. ^ 斎藤全生, (1980) 富士山の森林限界付近の植生. 芝草研究9(1), pp5-12. doi:10.11275/turfgrass1972.9.5
  23. ^ 岡秀一・大賀宣彦・菅野洋光, (1992)富士山北西斜面七太郎尾根におけるカラマツ低木林の成立と斜面形成. 第四紀研究31(4), pp213-220. doi:10.4116/jaqua.31.213
  24. ^ 南佳典・渡邊功, (2007)富士山亜高山帯雪崩撹乱跡地におけるイタドリの分布様式とカラマツ実生の定着に対するナースプラントとしての機能. 日本林学会誌89(3), pp183-189. doi:10.4005/jjfs.89.183
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  27. ^ 尾方隆幸 (2003) 奥日光戦場ヶ原の扇状地扇端付近における湿原の縮小と地表面プロセス. 地理学評論76(14), pp1025-1039. doi:10.4157/grj.76.14_1025
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  29. ^ 深澤遊・九石太樹・清和研二 (2013) 境界の地下はどうなっているのか : 菌根菌群集と実生更新との関係(<特集>森林の"境目"の生態的プロセスを探る). 日本生態学会誌63(2), p239-249. doi:10.18960/seitai.63.2_239
  30. ^ 岡部宏秋,(1994) 外生菌根菌の生活様式(共生土壌菌類と植物の生育). 土と微生物24, p15-24.doi:10.18946/jssm.44.0_15
  31. ^ 菊地淳一 (1999) 森林生態系における外生菌根の生態と応用 (<特集>生態系における菌根共生). 日本生態学会誌49(2), p133-138. doi:10.18960/seitai.49.2_133
  32. ^ 宝月岱造 (2010)外生菌根菌ネットワークの構造と機能(特別講演). 土と微生物64(2), p57-63. doi:10.18946/jssm.64.2_57
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  35. ^ a b c d e f g 辻井達一 1995, p. 37.
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  37. ^ 稲冨素子・牛久保明邦・小泉博・岩城英夫 (2004)降雨によるカラマツからのフェノール物質の溶出量とその季節変化. 環境科学会誌17(4), p275-285. doi:10.11353/sesj1988.17.275
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カラマツ(Larch)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 03:43 UTC 版)

ハリー・ポッターシリーズの用語一覧」の記事における「カラマツ(Larch)」の解説

丈夫で暖かい色みのカラマツは、魅力強さ兼ねそなえた用木材として、長きにわたり珍重されている。所有者勇気自信注ぎ込むといわれており、つねに需要供給上回る

※この「カラマツ(Larch)」の解説は、「ハリー・ポッターシリーズの用語一覧」の解説の一部です。
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