イコノクラスム終結とは? わかりやすく解説

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イコノクラスム終結(787年の第七全地公会~9世紀半ば)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/26 05:28 UTC 版)

イコン」の記事における「イコノクラスム終結(787年第七全地公会9世紀半ば)」の解説

レオン4世およびコンスタンティノス6世摂政となり、後に女帝となったイリナエイレーネー)は、イコン賛成論者だった。787年第七全地公会は彼女の働きによって召集された。この全地公会議において、754年の「頭なしの会議」の決議一切無効とされ、イコン神学的位置づけが真剣に討議され、以下のように定理教義)を確認決議した。 書に依り又は書を以てせずして我等爲に制定されたる敎會の傳を我等悉く新説附會せずして遵守せん、書く所の聖像福音傳ふる所の記事符号し且我等をして神言藉身眞實にして想像的に非ざるを信ぜしめ彼と同様の利益るあものなるを以て其の傳一つなり。蓋し彼れの此れ指示する所彼れ必ず此れ説明すればなり。されば我等は王の途を歩む者の如く我等の諸聖父の神出の敎と公敎會の傳とに循ひ(蓋し此敎は敎會に在ます聖神の敎たるを知るなり)極めて確實に且つ最も精密調査遂げて議定すること左の如し神の聖堂聖なる器物及び祭服に壁に板に家に途に尊貴にして生命を施す十字架の象と等しく顔料(えのぐ)を以て書かれ美石及び其他適宜の物を以て製造せらるる尊貴にして且つ聖なるの像即ち我等の主、神、救主イイスス・ハリストス及び無玷の女宰、我等生神女並に尊貴なる使徒及び諸聖人克肖者の像を置くべし。蓋し屡次(しばしば)聖像の象(かたどり)を見るに由りて之に注目する者は其原像想起して之を愛し接吻敬拝を以て之を尊敬するの念を起すべし但し此叩拝は我等信ずる所に依るに當(まさ)唯一の神性に帰すべき眞の拜神に非ず乃ち尊貴にして生命(いのち)を施す十字架の象と聖福音經及び其他の聖物に對し薰香及び點燭を以て敬意を表するの例に傚ひ尊敬することにして即ち古時の敬虔な慣例行われた如し蓋し像に施す所の尊敬は其原像に移るものにして聖像に叩拜する者は之に書かれたる者に叩拜するなり。是れ蓋し我が諸聖父の敎の確(たし)かむる所にして地の(はて)よりに至るまで福音受けた公敎會の傳なり。 — 第七全地公会三百六十七人の諸聖父の定理上田将訳『聖規則書正教会編輯局 明31. 7 1898 上記確認され定理は、以下のようにまとめられる全き人としてこの世存在した全き神であるハリストスキリスト)を画き出すことは、神言藉身対す信仰を守ることである。 - 歴史的に存在したハリストス画き出すことは、見えない神を想像し画き出す偶像とは異なる。見えない神が人となってこの世見える姿をとったから(藉身)、その姿を画いて決し偶像にはならないイコンへの敬拝尊敬は、画かれ原像帰す。 - イコンそのもの崇拝するのではない。神への崇拝イコンへの敬拝は違うのであり、神のみ崇拝対象である。 「ラトレイア」も参照 この第七全地公会の後も論争くすぶり続けたが、843年皇后テオドラによって召集され公会議によってイコン正統性再確認された。大斎第一主日は「正教勝利主日」と呼ばれイコン論争におけるイコン擁護論勝利を記憶している。 オリヴィエ・クレマンは、イコン論争終結までの顛末について、帝国教会対立教会の勝利終わったことで、皇帝教皇主義東ローマ帝国において消滅し以後教会国家協調ビザンティン・ハーモニー)という考え方開花していったとしている。 「ビザンティン・ハーモニー」も参照

※この「イコノクラスム終結(787年の第七全地公会~9世紀半ば)」の解説は、「イコン」の解説の一部です。
「イコノクラスム終結(787年の第七全地公会~9世紀半ば)」を含む「イコン」の記事については、「イコン」の概要を参照ください。

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